2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15530328
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
杉万 俊夫 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (10135642)
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Keywords | コミュニティ / 地域活性化 / 教育 / 地域医療 / グループ・ダイナミックス / 活動理論 |
Research Abstract |
本研究は、「住民主導による教育活動・地域医療」を通じた地域(コミュニティ)活性化に関して、研究者が当事者と協同的実践を展開しながら研究しようとするものである。具体的には、(1)住民主導の教育活動の実践として、大阪府寝屋川市で展開されている「寺子屋Neyagawa」の活動、(2)住民主導の地域医療の実践として、京都市小野郷地区における「地域医療の拠点(診療所)づくり」の活動をとりあげている。 (1)「寺子屋Neyagawa」(大阪府寝屋川市) 一応の安定期に入ったことに鑑み、これまでの経緯を整理し、ある程度の理論的考察を行った。すなわち、(1)この活動は、あくまでも学校を活動の場としつつも、関心のある市民はだれでも気軽に参加できる「軽さ」を特徴としているが、この軽さによって、学校という閉鎖空間を打破しうる可能性を秘めていること、(2)教師-生徒、親-子といった縦の関係ではなく、地域のおじさん、おばさんが地域の子どもたちを教育するという「ななめの関係」による教育機能の復活に結びつきうることを、Y.エンゲストロームの活動理論(activity theory)の観点から考察した。 (2)「地域医療の拠点(診療所)づくり」(京都市小野郷地区) 以下のような推移を活動を共にしながら追尾した。すなわち、近い将来に計画している「住民が設立、運営する診療所」づくりの準備段階として、医師の一人が個人開業の形で医療を開始した。この準備期間の間に、当地における医療ニーズの実態を把握するとともに、住民が診療所運営に必要なノウハウを学習することが意図されている。当初、1年と予定されていた準備期間は約2年になろうとしている。しかし、住民リーダーの姿勢は明らかに能動的になっており、住民による診療所の再立ち上げに向かって進みつつある。
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Research Products
(3 results)