2005 Fiscal Year Annual Research Report
生活空間・生活時間・メディアの家族コミュニケーションへの影響に関する社会学的研究
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15530333
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Research Institution | Senri Kinran University |
Principal Investigator |
安達 正嗣 千里金蘭大学, 人間社会学部情報社会学科, 教授 (20231938)
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Keywords | 家族 / コミュニケーション / 社会学 / 高齢者 / 米国 / 全国家族調査 / 現代小説 / 世代間関係 |
Research Abstract |
3年度次にあたる平成17年度では、15・16年度に引き続いて国内外の家族コミュニケーションに関する社会学的研究の既存文献を収集して検討しながら、これまでの知見や仮説を整理して、その研究のパースペクティヴや研究方法を検討している。おもにアメリカ合衆国における家族コミュニケーションについての豊富な研究業績から、シンボリック相互作用論や役割理論などを中心にして研究方法の精緻化をはかったのである。 こうした方法を使いながら、家族生活を描いて定評のある現代小説をテキストにすることによって、家族コミュニケーションの場面に対して分析を試みている。たとえば、重松清『定年ゴジラ』や三浦朱門『箱庭』など、高齢者世代に焦点をあてた現代家族についての小説をテキストとして使用しており、そのなかで親子や夫婦などの問の家族コミュニケーションに対して生活空間(住宅内の間取りなど)、家族員それぞれの生活時間(会話や共同行動などをする場面の時間帯など)、メディア(生活のさまざまな装置を含む)の影響も考慮しながら考察している。 家族のなかでの研究対象としては、前年度までの研究の過程において世代間コミュニケーションの観点の導入が有効性であることを明確にしているので、高齢者世代を中心としながら、親子、きょうだい、祖父母・孫などとのコミュニケーションのあり方に焦点をあてている。 また、本研究では質的データとして現代小説を家族コミュニケーションの分析テキストに用いるミクロな研究の一方で、全国的傾向を把握するためにNFRJ03(第2回全国家族調査)の数量的データの分析をおこなうマクロな側面の研究も併用しており、やはり65歳以上の高齢者層のサンプルに絞って、家族との接触頻度や関係のあり方を中心にして家族間のコミュニケーションの傾向を探る作業をしている。
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Research Products
(1 results)