2004 Fiscal Year Annual Research Report
移動体通信とインターネットの普及とその社会的影響に関する社会学的研究
Project/Area Number |
15530352
|
Research Institution | BUKKYO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
富田 英典 佛教大学, 社会学部, 教授 (50221437)
|
Keywords | 携帯電話 / モバイル通信 / インターネット / ブロードバンド |
Research Abstract |
インターネットと携帯電話の普及状況は国や社会によって異なる。本研究では、メディアと社会のダイナミックな関係を念頭に置きながら、携帯電話に代表される移動体通信とインターネットの普及とその社会的影響を社会学的な観点から研究することを目的としている。本年度は2年間の研究期間の最終年度に当たる。初年度に入手したアメリカ・カナダ・オーストラリア・中国・インドにおけるモバイル・マーケットに関する文献・資料、北アメリカ・南米・ヨーロッパ・アジア太平洋におけるモバイル・アダルトコンテンツなどに関する文献・資料の分析を継続して行った。さらに、他の国々に関する文献・資料を入手し分析した。 本年度に新たに収集した資料としては、カナダ、中国、香港、マカオ、モンゴル、北朝鮮、韓国、台湾、ブルネイ、カンボジア、東ティモール、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム、アフガニスタン、バングラデシュ、ブータン、インド、モルジブ、ネパール、パキスタン、スリランカなどの国々における移動体通信とインターネットの普及状況に関する資料などがある。特に、カナダについては総人口の80%以上がインターネットを利用している。そのためEコマース市場は顕著に拡大している。それに対して、アジア諸国については全般的に世界的な経済の低迷の影響をうけているが、モバイル市場は順調に拡大を続けていることが注目に値する。特に興味深いのは、中国における移動体通信の状況である。中国ではPHSが低価格であることが好結果を生み、PHS市場が驚異的な成長を示している。世界的な規模で拡大しつつある移動体通信とインターネットの今後の動向とその社会に与える影響を考えるとき、欧米諸国とアジア諸国の比較分析をさらに進める必要があると考えられる。
|
Research Products
(2 results)