2004 Fiscal Year Annual Research Report
インターネット社会におけるスキャンダル-メディアと共鳴する対人コミュニケーション
Project/Area Number |
15530404
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Research Institution | Seijo University |
Principal Investigator |
川上 善郎 成城大学, 文芸学部, 教授 (00146268)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 一彦 成城大学, 文芸学部, 教授 (10184417)
大石 千歳 東京女子体育短期大学, 専任講師 (40352728)
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Keywords | スキャンダル / 社会的規範 / パーソナル・コミュニケーション / メディア / ワイドショー / インターネット / 社会心理学 |
Research Abstract |
研究目的:明治期の新聞が「スキャンダル」を売り物にし「第4の権力」としてのメディアになったように、現在でもテレビメディアの中でスキャンダルが盛んに語られている。メディアスキャンダルは、視聴者のパーソナルコミュニケーションと共鳴作用を起こし、より強力な社会的制裁なり、新しい社会規範の形成や既存の規範の強化なりを集合的に実現している。また、インターネットメディアの登場によって、メディアスキャンダルの構造は大きく変化していると考えられる。本研究は、新聞・テレビ、インターネットとパーソナルコミュニケーションの3つの局面それぞれで「スキャンダル」がどのように語られているのか。そして、それらがどのように相互作用しているかを実証的に分析し、現代のスキャンダル発生・展開・終焉のメカニズムを明らかにすることにある。 今年度の実施状況 A.スキャンダルの語られ方(談話分析)として、ワイドショーの事件報道についてグループインタヴュー法によりデータを収集した。2004年6月26日東京八潮団地にて、20、30、40代の女性三人からなる3グループについてデータを収集し、結果を分析した。 B.2004年6月28日-7月1日に東京女子体育大学、成城大学で実施。有効回答359票。主要な調査項目は、[個人属性]、[ワイドショー視聴実態][ニュース番組視聴実態]などの基本要因と、[ワイドショーの特徴認知]、[ワイドショーの機能][ワイドショーの社会的影響力の認知][ワイドショー評価]などワイドショーの構造を明らかにする質問群。個人特性として[対人志向性尺度]、「認知欲求尺度」、[政治的シニシズム尺度]、[プチナショナリズム尺度]などを調査。佐世保市の小学校6年生による殺人事件とワイドショー視聴との関連を調査した。 C.明治期のスキャンダルについての資料収集を前年度に引き続いて行った。 D.前年度収録したワイドショーについて内容分析を実施し論文としてまとめた。
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Research Products
(6 results)