2005 Fiscal Year Annual Research Report
変貌する青年期の心の問題と家族に関する研究-多発する問題行動の予防と対策-
Project/Area Number |
15530454
|
Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
高橋 靖恵 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 助教授 (90235763)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北山 修 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 教授 (80243856)
神尾 陽子 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 助教授 (00252445)
森田 美弥子 名古屋大学, 大学院・教育発達科学研究科, 教授 (80210178)
杉村 和美 名古屋大学, 発達心理精神科学教育センター, 助教授 (20249288)
中原 睦美 鹿児島大学, 大学院・人文社会科学研究科, 助教授 (80336990)
|
Keywords | 臨床心理学 / 現代青年の心の問題 / 問題行動 / 家族関係 / 心理アセスメント / 心理療法 |
Research Abstract |
年度当初に挙げた研究目的を以下のように要約しなおして、本年度の実績をまとめる。 「現代青年の心の問題についての研究」:全員で継続的に検討してきた、解離症状を示した青年期事例のロールシャッハ反応に関する研究をX VIII International Congress of Rorschach and Projective Methodsにおいて発表した。国際的な視野に立っての研究に対する示唆を得て、学術論文にまとめていく作業が可能となった。高橋は、アスペルガー症候群の心理アセスメントに関する研究成果について、日本ロールシャッハ学会「子どものロールシャッハをめぐって」のシンポジストとして提言を行った。高橋、神尾は、これを学術論文に投稿準備中である。「家族関係を中心とした現代青年の対人関係についての研究」:高橋は、これまで継続してきた研究活動について、著書にまとめる作業を開始している。それに先駆けて、我が国ではまだ参考書が出版されていない、Consensus Rorschach法(家族に関する心理アセスメント)について、現代のエスプリ特集号臨床心理学入門事典に執筆を行った。また日本家族研究・家族療法学会第24回大会パネルディスカッションで、「青年期女子の家庭内被虐待事例」をめぐって、家族心理アセスメントの視点から提言を行った。さらに高橋と共に研究協力者の寺崎、西は、上記国際学会に参加し、対象関係の発達という視点から、新しい人格検査として開発されたFTT(Fairy Tale Test)の資料収集を行った。本検査は、児童期の心の問題について理解を進める事ができ、心の問題の理解とあわせて、今後日本でのデータ収集を行っていく。幼児期・児童期の問題としては、研究協力者の増岡が中心となって行った、「樹木画に見る子どもの怒り感情」を論文にまとめた。「心理アセスメント技術の教育に関する研究」:平成15、16年度の研究成果をもとにして、臨床心理士の養成として重要な側面となる、心理アセスメント教育について、高橋、森田、中原は、学部、大学院、及び大学院の修了後教育として実践活動を行ってきた。
|
Research Products
(14 results)