2004 Fiscal Year Annual Research Report
ラテンアメリカ日系人へのスペイン語による森田療法アプローチ
Project/Area Number |
15530460
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
角川 雅樹 東海大学, 外国語教育センター, 教授 (90188607)
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Keywords | ラテンアメリカ / 日系人 / 森田療法 / スペイン語 / アイデンティティ |
Research Abstract |
前年度より行なっている、日本在住ラテンアメリカ日系人に対する心理/パーソナリティテストの施行と面接調査、および、森田療法アプローチを、本年度も継続実施した。 森田療法学会作成の神経質調査表(スペイン語版/ポルトガル語版)を、日系人に送付し(男女各40名)、返送されたなかで、信頼性の高い38名(男性17名/女性21名)に、MMPI(Minnesota Multiphasic Personality Inventory)のスペイン語版かポルトガル語版(ブラジル)を送付、回答の得られた31名(男性13名/女性18名)を、今年度の対象者とした。MMPIを集計、プロフィール化したあと、神経質調査表の結果と総合し、上記のMMPI回答者に対して構造化された面接を実施、資料の集積を進めた。 これまで2年間の、神経質調査表とMMPI結果を総合したものを、中間資料として検討してみると、ラテンアメリカ日系人の場合、現地ラテンアメリカの人々(メキシコ人やアルゼンチン人など)と比べると、本人が何世かにもよるが、日本人のパーソナリティに近い面がみられる。すなわち、本研究の仮説としての、日系人への森田療法アプローチ適用の有効性を示唆する資料が、得られつつある。 その点をさらに検討するため、上記面接者のうち11名(男性5名/女性6名)に、定期的に会いながら、実際に森田療法アプローチを行ない、その有効性に関する資料を集積している。現段階において、仮説実証の見込みがつき、調査活動の成果は得られてきていると考えられる。
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