2003 Fiscal Year Annual Research Report
新生児聴覚スクリーニング検査実施下での母親に対する障害受容支援プログラムの構築
Project/Area Number |
15530463
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
河崎 佳子 佛教大学, 教育学部, 助教授 (70234119)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
滝沢 広忠 札幌学院大学, 人文学部, 教授 (40118112)
鳥越 隆士 兵庫教育大学, 学校教育学部, 助教授 (10183881)
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Keywords | 新生児聴覚スクリーニング検査 / 母親支援 / 障害受容 / 障害認識 / 乳幼児-親心理療法 / 早期療育 |
Research Abstract |
平成15年度は、1.新生児聴覚スクリーニング検査の実施状況を把握するために、検査を実施している医療機関や発見後に対応が求められる療育機関を対象に、検査の実施状況やその後のフォロー体制についての状況を調査した。 (1)「新生児聴覚スクリーニングを考える」と題するシンポジウムの開催を通じて、秋田県や岡山県など、全国に先駆けてスクリーニング検査を実施してきた地域からの情報を得た。 (2)医師・言語聴覚士・聾教育の専門家による連携がうまく働いている例について情報を得るために、三重県を訪れ、スクリーニング検査で聴覚障害が発見された乳児とその親に対するサポートのシステムについて、小児難聴外来の担当医、児童相談所の言語聴覚士、ろう学校の早期教育相談担当教員との面談調査を実施した。 (3)新生児聴覚スクリーニングによって、出産後すぐに子どもの聴覚障害が発見された6名の母親を対象に、半構造化面接調査を実施した。(1)受検に対する準備 (2)結果説明をどのように体験したか (3)直後の行動と心理的体験 (4)聴覚障害(者)に関するイメージの変化 (5)子どもの将来について抱くイメージ (6)役立つ援助とはどのようなものであったか、などについて尋ねた。その結果は、現在分析中である。 2.アメリカ・コロラド州が実施している「コロラド家庭訪問早期介入プログラム」の内容を紹介したビデオ「Early Intervention : Illustrated the Family-Centered Approach for Supporting Families with Babies who are Deaf or Hard of Hearing」を邦訳した。 3.「新生児聴覚スクリーニングを考える」と題するシンポジウムの開催を通じて、医療関係者、教育関係者きこえない子どもを育てた体験をもつ親、聴覚障害者(ろう者)本人、それぞれの立場からの意見を交換し合うことができた。その成果を、『新生児聴覚スクリーニングを考えるシンポジウム記録資料集(第1回東京開催・第2回京都開催)』として刊行し、関連機関に配布した。
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Research Products
(1 results)