2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15530470
|
Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
井深 信男 滋賀大学, 教育学部, 教授 (70110757)
|
Keywords | ストレス / 季節性 / 時間生物学 / 光周期 / 体重 / 精巣 / シベリアハムスター |
Research Abstract |
今年度の計画に従い、研究室に新たに導入したシベリアハムスターにおいて、「豊環境は動物のストレス耐性を増強し、予測できない餌剥奪に由来するストレスを緩和するので、ストレスによる体重と精巣発達への短日環境下で見られる抑制的効果を緩和する」との私たちの仮説を実験検討した。 被験動物として4週齢のシベリアハムスターを用いた。動物を回転輪、はしご、トンネルなどの遊具のある豊環境ケージと通常のケージで長日環境のLD16:8のもとで10週間生活させた後、段階的に短日環境に移行し、最終的にLD8:16の光周期のもとでストレスの有無の要因を導入し、この条件で動物を12週間生活させた。結局、動物は(1)豊環境+ストレスなし(EC群)、(2)豊環境+ストレス(ES群)、(3)通常環境+ストレスなし(OC群)、(4)通常環境+ストレス(OS群)の4群に分けられた。すべての動物の体重を毎週測定し、実験終了時に動物を麻酔薬の過剰投与により安楽死させ、両精巣を直ちに摘出する。 体重については、現在までに得られたデータでは、豊環境に育ち、ストレスを与えられないEC群が終始一貫して最大の体重発達を示した。一方、通常ケージの環境下で実験日の30%の日にランダムに餌を剥奪されるというストレスを与えられたOS群の体重発達が最も抑制された。ES群の体重はその統制群であるOS群の体重を一貫して上回る増加を示した。これらのことから、体重についてみると、我々の仮説を支持した。精巣発達については、現在分析中である
|
Research Products
(1 results)