2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15530470
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
井深 信男 滋賀大学, 教育学部, 教授 (70110757)
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Keywords | ストレス / 季節性 / ハムスター / 光周性 / 体重発達 / 精巣 |
Research Abstract |
今年度計画に従い、シベリアハムスターを被験動物として、LD14:10の光周期環境に10週暴露の後、(1)長日群LD16:8,(2)統制群LD14:10,(3)短日群LD10:14,に分け、それぞれの環境に12週暴露し、その間の体重発達と精巣発達に対する光環境の効果と、10〜12週における30%の餌剥奪のストレスの効果をみた。シベリアハムスターは、シリアンハムスターと異なり、短日において体重を大きく減少するという種に固有の特徴を示したが、長日においては体重を増加させた。しかし、精巣については、シリアンハムスターと同様に、短日において精巣発達は著しく阻害された。また、餌剥奪のストレスは、短日下で体重発達を相加的に抑制する事が明らかになり、この点でもこれまでのシリアンハムスターの結果と同様であった。 次に、再びシリアンハムスターを用いて、脳下垂体と成長発達、下垂体摘出とストレス耐性の関係を調べる目的で、長日光周期環境(LD16:8)のもとで、脳下垂体摘出と偽手術のハムスターの体重発達と餌剥奪のストレスに対する体重抑制を比較した。その結果、下垂体摘出により成長ホルモンおよび性腺刺激ホルモンの分泌を停止した下垂体摘出群において、成長は著しく抑制された。一方、6週間にわたり30%の餌剥奪のストレスの効果を体重抑制率で比較すると、同じ剥奪率であっても、下垂体摘出群の体重は偽手術群に比較して、抑制率は著しく、脳下垂体摘出群はストレスに対する耐性が弱いことが示された。
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Research Products
(1 results)