2005 Fiscal Year Annual Research Report
学校の裁量権拡大と校長の意思決定構造の変容に関する研究
Project/Area Number |
15530489
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Research Institution | UNIVERSITY OF TSUKUBA |
Principal Investigator |
小島 弘道 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (80030584)
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Keywords | 校長 / 意思決定 / 学校経営 / 自律的学校経営 / 意思形成システム / 職員会議 |
Research Abstract |
本研究は、現代の学校経営改革が達成すべき目標のひとつとした学校の裁量権拡大の進展状況に見られる校長の意思決定構造の変容を学校調査を通して解明することを目的としたものである。 1990年代から展開した現代の学校経営改革は、自律的学校経営の構築、学校の経営責任の明確化、参加型学校経営と並んで、学校の裁量権拡大を改革原理に求めた。改革の展開過程で明らかになってきたことは、校長の権限拡大を軸とした学校経営の構築が大きなウエイトを占めた改革であったということである。そのために校長のリーダーシップを発揮しやすくする制度的、組織的支援システムを構築するという構図がつくられてきている。校長の資格緩和、職員会議の補助機関化、学校評議員制の導入、学校評価の制度化などは校長の意思決定構造にこれまでと大きく異なる変化を生んできている。その変化実態を解明することは、学校の裁量権拡大を改革原理とした現代に学校経営改革の本質、性質を検証する大きな手がかりとすることができる。 研究実績は以下の通り。 (1)現代の学校経営改革における校長の意思決定構造の研究は我が国で皆無に近く、新たな研究分野の発掘、研究方法の開発において一定の知見を提供することができた。 (2)学校の意思形成、校長の意思決定行動について、校長へのアンケート調査により意識実態を明らかにすることができた。 (3)今後の学校経営、とりわけ自律的学校経営の構築における校長の意思決定の在り方について示唆を得る知見を得ることができた。 (4)研究成果報告書「学校の裁量権拡大と校長の意思決定構造に関する研究」を作成した。115頁。そのほか51頁の資料集を作成した。 (5)今後、学会発表等で発表し、社会的責任を果たすことにしている。
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Research Products
(2 results)