2005 Fiscal Year Annual Research Report
学校評価システム導入による家庭・学校・地域社会の教育連携の推進に関する研究
Project/Area Number |
15530508
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
林 孝 広島大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (30144786)
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Keywords | 家庭・学校・地域社会の教育連携 / 学校評価システム / 学校の教育力 / 家庭の教育力 / 地域の教育力 / 開かれた学校づくり |
Research Abstract |
本年度は、第一に、家庭・学校・地域社会の教育連携について、1984年調査、1994年調査(林、1998)の実施地域である徳島市において実施した2004年調査の結果に基づき、20年間の保護者の意識変化を踏まえ、今日の家庭・学校・地域社会の役割分担と教育連携をめぐって、(1)家庭教育に関する保護者の役割意識、(2)学校教育に関する保護者の役割期待、(3)地域社会の教育力に対する保護者の役割期待、及び、(4)家庭・学校・地域社会の役割分担意識を総合的に考察して、学校評価システムを通じて「データに基づく対話」を可能とする「学校の情報発信・情報受信」に必要となるインテリジェンス情報の検討を行った。それら本年度の考察を通じて、当初、保護者対象の調査票の開発とその実施を計画したが、学校の視点から「学校の情報発信・情報受信」のインテリジェンス情報の精緻化の必要性が明らかとなり、広島県の582小学校を対象に「学校評価システムと家庭・学校・地域社会の教育連携についての調査(悉皆調査、有効回答率56,7%)」を実施(平成18年2月)し、学校評価システムの定着状況の継続調査の結果とともに現在分析考察中である。第二に、学校評価システムの動向を整理する作業も平行して行い、学校経営の自律化の可能性と限界の視点から学校評価システム導入による「データに基づく対話」推進の在り方を検討し、家庭・学校・地域社会の教育連携の推進が学校の特色ある教育の推進に不可欠な視点を提供することを確認した。(なお、その成果は「学校評価・教員評価による学校経営の自律化の可能性と限界」(『日本教育経営学会紀要』第48号、2006(印刷中))の中に反映している。)来年度においては、本研究の最終年度として、これまでの研究結果を整理するなかで、学校評価システム導入による家庭・学校・地域社会の教育連携の推進をめぐって、学校経営上の課題を明らかにして、特色ある開かれた学校づくりの視点を踏まえて総括したい。
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Research Products
(4 results)