2005 Fiscal Year Annual Research Report
特色ある高校学科の教育内容の職業的・社会的レリバンスに関する研究
Project/Area Number |
15530538
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
本田 由紀 東京大学, 大学院・情報学環, 助教授 (30334262)
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Keywords | 特色ある高校 / 専門高校 / 農業高校 / 工業高校 / 教育課程 / レリバンス / 学科改編 / 地域の産業構造 |
Research Abstract |
本研究では、平成15年度に「特色ある学科」を開設している6校の専門高校に対するインタビュー調査を実施し、平成16年度には「特色ある学科」を開設している全国74校の高校に対して質問紙調査を実施した。質問紙調査に対してご協力いただける高校が予定外の多数にのぼり、回収調査票も9401通というきわめて大量のサンプルが得られたことから、16年度および17年度に給付された予算内でデータコーディングおよびデータクリーニングを行なうためにはそのほとんどを学生アルバイトによる手作業で実施することが必要になった。そのため、データセットが完成するまでに長期間を要し、平成17年度末にようやくデータがほぼ使える状態となった。その後、今回の調査のデータセットを、東京大学社会科学研究所がほぼ同じ内容の調査票を用いて前年に実施した高校生調査と合体させることにより、「特色ある学科」に在学する生徒とそれ以外の生徒との比較が可能になった。この合体データの分析により、「特色ある学科」に在籍する生徒は、同じ分野の従来型の学科に在籍する生徒と比較しても将来の職業志望や学習動機が明確である傾向があること、また特定の分野では「特色ある学科」に在籍する生徒の就職や進学の成功率が高いことなど、「特色ある学科」に一定の教育効果があることを示す知見が得られた。ただし、そうした「特色ある学科」の教育効果が見出されない調査項目も数多く、「特色ある学科」の内部においても教育課程の編成の仕方や地域の産業構造との関係などによりその効果には偏差が大きいこともうかがわれる。こうした分析結果を含め、3年間の研究成果を報告書としてまとめた。
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