2004 Fiscal Year Annual Research Report
言語的マイノリティ生徒の母語教育に関する日米比較研究
Project/Area Number |
15530557
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Research Institution | Tezukayama University |
Principal Investigator |
太田 晴雄 帝塚山大学, 人文科学部, 教授 (10185275)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牛田 千鶴 南山大学, 外国語学部, 助教授 (40319413)
ハタノ リリアン・テルミ 甲南女子大学, 文学部, 助教授 (10340910)
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Keywords | 母語教育 / 日本語を母語としない子ども |
Research Abstract |
本年度は「母語教育の現場を見る」ことに重点をおいて研究活動をおこなった。学校にかぎらず、NPOやNGOが主宰する地域の「母語教室」の調査も実施した。 大阪府下のS小学校では、母語通訳者による中国語・ベトナム語・タイ語の「母語教育』プログラムが展開されている。横浜市のM中学校では、市の国際交流協会とタイアップした母語通訳者を介在した「母語による教科学習」プログラムを実施している。大阪府立K高校では、中国語話者生徒を対象にした中国語による教科学習および中国語学習が、正規のカリキュラムの中に位置づけられている。 このような「母語教育』が当該児童生徒の教育において、どのような意味をもつのか、児童生徒の学習にどのような影響を与えるのか等については、今後の分析課題としたい。 年度末には、「母語教育の政治(学)-実践から見えてくるもの」をテーマにした公開シンポジウムを開催し、「日本語から母語教育への転換」「中学校における母語を用いた学習支援の実践」「正規の授業としての母語学習の導入」を中心に、多くの研究者や実践者の参加をえて、日本語を母語としない子どもの教育をめぐる問題についての議論を深めることができた。 米国における母語教育については、おもに文献による研究を継続的に実施している。来年度も継続する予定である。
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Research Products
(2 results)