2004 Fiscal Year Annual Research Report
教育実践における地理情報システム(GIS)活用に関する基礎研究
Project/Area Number |
15530587
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
吉本 剛典 兵庫教育大学, 学校教育学部, 助教授 (30167019)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南埜 猛 兵庫教育大学, 学校教育学部, 助教授 (20273815)
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Keywords | 地理情報システム(GIS) / 教育GIS / 教育実践 / 学校教育 / 地理教育 / 地図表現 |
Research Abstract |
平成16年度は,(1)総合的な学習の時間におけるGIS適用の検討,(2)新学習指導要領における教科内容へのGIS適用の実践,(3)教員養成(教員研修)におけるGISの技能習得プログラムの検討を計画した。 (1)については,兵庫教育大学附属中学校と協力して検討を行った。またその検討には,小学校,中学校,高等学校の連携を視野に入れて,附属中学校の教員だけでなく公立の小学校と高等学校の教員にも参加いただいた。(2)については,昨年度おこなった新学習指導要領における教科内容へのGIS適用の検討を踏まえ,兵庫教育大学附属中学校の選択科社会において,GISを用いた授業を行った。授業は,2年生を対象に,平成16年11月から17年3月の15時間で実施した。 (3)については、昨年度に引き続き、兵庫教育大学大学院の授業科目「地域地理学研究法」(受講生のほとんどが現職教員)において、GISの基礎知識、カシミール3DとMANDARAの操作実習ならびにそこで習得した技能を用いて教材開発を行う授業を実施した。この「地域地理学研究法」での実践をもとにして、技能習得プログラムを具体的に設計した。作成した技能習得プログラムは、平成17年度に実施する兵庫教育大学公開講座「地域理解のための地図作成の基礎技術」に反映させ、その有効性を検証する予定である。 昨年度計画から継続している、GISと教育に焦点をあてた関連文献の収集は、225件(2004年2月末時点)に達した。この文献データベースについては、平成17年度にも収集を継続するとともに、すでに作成した学校教育に利用可能なGISリソースのディレクトリとともに公開し、情報発信することを計画している。 平成17年3月4,5日に,本研究の一環として,ワークショップ「教育GISラウンドテーブルin兵庫」を,兵庫教育大学学校教育研究センターにおいて開催した。同ワークショップでは,小学校,中学校,高等学校における教育GISの実践者やGISソフトのベンダーが集まり,それぞれの教育実践の報告ならびに意見交換を行った。このワークショップを通じて教育GIS実践者間の新たなネットワークを構築するとともに,それぞれの教育実践の共有化を図ること,平成17年度においてもワークショップを開催することが決定した。 研究成果として,南埜(2004),南埜・吉本(2005),MINAMINO(2005)を発表した。また上記ワークショップにおいて,兵庫教育大学附属中学校での教育実践について口頭発表した。
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Research Products
(3 results)