2004 Fiscal Year Annual Research Report
保護者と教師の連携を促すコンサルテーションプログラムの開発
Project/Area Number |
15530621
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
上村 惠津子 信州大学, 教育学部, 助教授 (30334874)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石隈 利紀 筑波大学, 心理学系, 教授 (50232278)
永松 裕希 信州大学, 教育学部, 助教授 (60324216)
水野 治久 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (80282937)
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Keywords | コンサルテーション / 保護者との連携 / ビリーフ / 事例検討会 |
Research Abstract |
本研究は、教育ニーズの大きい子どもの援助において、保護者と教師の連携を促進するためのコンサルテーションプログラムを開発することを目的としている。具体的には、事例検討会の有効な展開方法を明らかにすると共に、保護者との連携行動及び連携意欲に影響を及ぼす教師の心理過程を明らかにする。 まず、事例検討会の展開方法に関する研究では、埼玉南教育センター(1992)が行った実態調査の結果、および昨年度本研究で実施した実態調査に基づき、事例検討会の課、題を明らかにし、論文にまとめた。現行の事例検討会には、(1)意見交換不足、(2)要因分析不足、(3)援助方針および役割分担の明確化不足の3つの課題があることが明らかになった(上村他,2004)。さらに、昨年度構成した問題解決的事例検討会モデルを用いて、保育士を対象にその効果を検討した研究を学会で発表した(酒井・上村,2005)。発言回数を分析したところ、問題解決的事例検討会モデルにおいては保育士の発言回数が毎回50回程度確保された。これにより、本モデルによる事例検討会では、参加者の意見交換を促進することが期待できると考えられた。 次に、保護者との連携行動及び連携意欲に影響を及ぼす教師の心理過程に関する研究では、昨年度に引き続き保護者との連携に対する教師のビリーフ尺度の構成を行った。昨年度、教職員200名を対象とした自由記述による調査結果を基にビリーフ項目の選定を行い、小学校教員84名を対象に予備調査を行った。その結果、保護者との連携における教師のビリーフは、「情報共有、相互理解についてのビリーフ」「教師への対応に関する保護者へのビリーフ」「保護者への対応に関する自分へのビレーフ」の3因子で構成されることが明らかになった。
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Research Products
(1 results)