2003 Fiscal Year Annual Research Report
知的障害養護学校における補助・代替コミュニケーションの活用が教育に及ぼす効果
Project/Area Number |
15530630
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Research Institution | Hiroshima International University |
Principal Investigator |
伊藤 英夫 広島国際大学, 人間環境学部, 教授 (90134775)
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Keywords | AAC / コミュニケーション / 教員の専門性向上 / 個別の指導計画 |
Research Abstract |
(1)都立小金井養護学校、都立青鳥養護学校久我山分校において、教室・場所を表す全校統一の図形シンボルの作成とその表示を行った。作成に関しては、都立青鳥養護学校久我山分校においては、美術の教員が中心になってオリジナルのデザインで作成し、都立小金井養護学校では、国土交通省の絵記号、市販のシンボルなどを利用して行われた。その際、体育館、音楽室などを表すシンボルの抽象度が高すぎて、理解できない児童生徒のために、担任から、その場所で使用する具体物→ミニチュアの具体物→シンボルという指導のための工夫の実践が行われた。都立青鳥養護学校久我山分校における校内統一シンボルの作成については、教室・場所の表示のみでなく、児童生徒の学校生活でのQOL向上の発想から、「感情を表す」シンボルの作成も行われた。これらの実践は、第41回日本特殊教育学会において、発表された。 (2)これまでの研究で開発した会話エイドのソフトを用いて、備品として購入したノートパソコンを用いて、教室内で使用するために、対象児童生徒、クラスの選定を行い、購入したノートパソコンと会話エイドのソフトのフィッティングを行った。ノートパソコンの使用が可能な対象児童生徒と同じクラスの児童生徒に、ノートパソコンを使用するにあたって行動上の問題点がないかなどにも検討を加えて選定した。最新のOS(Windows XP)にも対応できるようにソフトウエアのプログラムの修正が必要となり、調整を行った。 (3)小金井養護学校の教員で、AAC導入以前の5年前から勤務している教員を3名選び、年毎の個別の指導計画の内容について分析を行った。その結果、コミュニケーション、特別に配慮すべき事項などについて、より具体的に、多くの記載がなされていることが分かった。
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