2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15540012
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
山形 邦夫 国立大学法人東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 教授 (60015849)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 倶幸 国立大学法人東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 教授 (30134795)
吉野 雄二 岡山大学, 理学部, 教授 (00135302)
浅芝 秀人 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70175165)
伊山 修 兵庫県立大学, 大学院・理学研究科, 講師 (70347532)
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Keywords | 有限次元多元環 / 自己入射多元環 / 加群 / 表現 |
Research Abstract |
体上の有限次元な自己入射多元環の有限次元表現のなす圏における代数的構造の研究を行い,主として次のような結果を得た. 1.反復多元環によるガロア被覆の扱いの特殊性に注目してこの被覆の圏論的性質を調べ,与えられた有限次元自己入射多元環のガロア被覆は次のように圏論的に特徴づけらことを示した。 被覆圏は二種類の自己同型写像を持ち,一つは中山自己同型写像を定め,他は与えられた自己入射多元環を被覆の商圏として定める自己同型写像である.さらにガロア被覆としてのHom関手の対応は二種のHom空間の関係によって定められる. 2.上記のように圏論的に特徴づけられたガロア被覆は,自己入射多元環の標準的な反復多元環からガロア被覆のある自己同型写像による捩れによって与えられることを証明した.詳しくは,自己入射多元環Aのガロア被覆を定める反復多元環は,ある多元環Bとその自己同型写像とによって引き起こされるBの自己同型写像σによってB^^^_σとして与えられる. 3.自己入射多元環のガロア被覆の一意性の問題について,同型の意味で一意的に定まらないことを実例によって示した.さらに,一意的に定まる条件として被覆空間が同型な核をもつことであることを発見した. 自己入射多元環にたいするこれらの性質は自己入射多元環が次数つき多元環となる性質と関連しているのではないかとの予測を得,自己入射多元環ではなく一般の多元環の次数性へと一般化されるのではないかという重要な課題を得た.
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Research Products
(1 results)