2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15540020
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中西 知樹 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (80227842)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 孝宏 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (60208618)
岡田 聡一 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (20224016)
土屋 昭博 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (90022673)
|
Keywords | 量子群 / 指標 / 対称関数 / リー代数 |
Research Abstract |
研究目的に従って今年度はアフィン量子群の有限次元表現の量子指標の明示的な公式を得ることを特にB, C, D型のアフィン量子群に対して研究を行った。研究計画に従って、大学院生の中井を共同研究者として研究を行った。得られた概要は以下の通りである。対称テンソル積表現または基本表現に対する量子指標の母関数を考える。一般の量子指標をこれらの量子指標によるJacobi-Trudi公式により与えられるという予想がたてられる。以下では、この予想のもとに量子指標のYoung tableau表示を考える。キーとなるのは、Gessel-ViennotによるSchur関数に対するJacobi-Trudi公式の「パスの組」による表示である。この方法をアフィン量子群に適用すると、A, B型の場合は、Schur多項式の場合と同様に、母関数から得られる規則によるtableau表示が得られることがわかる。一方、C, D型の場合は、状況がもっと複雑であるが、inclusion-exclusion原理により、母関数から得られる規則にさら条件を加えたtableau表示が可能であることがわかる。以上のことから、単にtableau表示が得られただけではなく、なぜA, B型に対して、C, D型のtableau規則が複雑になるのか、という理由について母関数に遡って理解をすることも可能となった。また、Jacobi-Trudi公式が量子群の量子指標に対して基本的な役割を果たすことも明らかになってきた。これらの結果を公表するための論文を現在作成中である。
|