概均質ベクトル空間の理論によるフーリエ変換の理論の研究

2004 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 15540044
• Research Institution: Josai University
• Principal Investigator: 小木曽 岳義 城西大学, 理学部, 講師 (20282296)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 木村 達雄 筑波大学, 数学系, 教授 (30022726)
• Keywords: フーリエ変換 / elementary function / 概均質ベクトル空間 / 相対不変式 / b-関数 / Igusa局所ゼータ関数 / 高次形式

Research Abstract

平成15年度の研究を踏まえて以下のような研究をおこなった。
我々の研究目的はある条件を満たす多項式の複素冪および指数関数の肩に多項式が乗っているものの合成関数をelementary functionと呼び、elementary functionをフーリエ変換したときに、その型が殆どかわらないようなものは何かを概均質ベクトル空間の立場から研究することである。そのため、概均質ベクトル空間の相対不変式、b-関数、井草局所ゼータ関数は大変重要なデータになる。そのため我々は平成15年度の研究では既約ではない多くの正則概均質ベクトル空間の相対不変式を得ている。これらの中から表現論的に重要な意味があるDynkin-Kostant型の概均質ベクトル空間を選び集中的に研究してきた。の空間はDynkin-Kostant型の概均質ベクトル空間の中で唯一具体的な相対不変式の形が分かっておらず、先ず、この空間の相対不変式を具体的に構成した。特に構成する際、副産物としてその空間が既約概均質ベクトル空間の中で大変重要な例である2元3次形式の空間と密接に関係していることが分かった。それから次のステップとして、その相対不変式の具体的な形をもとにして、その空間に付随するb-関数及びIgusa局所ゼータ関数を計算した。これらの関数達と既知の2元3次形式に付随するb-関数及びIgusa局所ゼータ関数との綿密な関係も得ることが出来た。これらのデータをもとに研究を進めるため、拡大体のイデアルをパラメトライズする高次形式についての概均質ベクトル空間の立場からの研究についての情報を集め、その観点からのアプローチを試みた。