2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15540069
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤井 道彦 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60254231)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今西 英器 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90025411)
上 正明 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80134443)
上田 哲生 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10127053)
齋藤 裕 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20025464)
森本 芳則 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (30115646)
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Keywords | 3次元多様体 / 双曲多様体 / 錐多様体 / 幾何構造 / 結び目 / 楕円曲線 / 有理点 / モジュラー曲線 |
Research Abstract |
本研究では、特異点集合Σが単純閉曲線S^1と同相となる成分のみをもつ、3次元双曲錐多様体Mの変形を解析することを目的としている。研究代表者の藤井は、Mの双曲構造の変形空間Rが代数曲線となる場合について、そのRの有理点とM上の双曲構造の退化して生じる幾何構造との関連を研究した。Mが3次元球面S^3で、Σが5_2結び目となる例については、変形空間Rが種数2の代数曲線となり、Rの有理点のいくつかが双曲構造の退化で生じる幾何構造と対応していることが分かった。また、Mが3次元球面S^3でΣが4_1結び目(8の字結び目)となる例については、変形空間Rが導手15の楕円曲線であり、2003年度の研究によって、その有理点のみならずいくつかの有限位数の点が双曲構造の退化で生じる幾阿構造とちょうど対応していることが分かっていたが、今年度の研究で、その楕円曲線のモジュラー曲線X_0(15)の上で、それらの点を具体的にプロットすることに成功した。2004年12月に東京工業大学大学院理工学研究科で開催された研究集会『リーマン面・不連続群論」において上述の結果を報告した。また、研究分担者の上田は、一般エノン写像が無限個の鞍型不動点を持つことを示した。研究分担者の齋藤は、非アルキメデス局所体上の許容表現と代数体上のカスプ表現の制限の絡作用素を用いての具体的記述に成功した。研究分担者の上は、3次元ザイフェルト多様体がS^3内の結び目のデーン手術で得られるための条件を与えた。上は、結び目のデーン手術で得られない多数の例の存在も示した。
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Research Products
(4 results)