2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15540069
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤井 道彦 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60254231)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今西 英器 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90025411)
上 正明 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80134443)
斉藤 裕 京都大学, 大学院理学研究科, 教授 (20025464)
森本 芳則 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (30115646)
落合 啓之 名古屋大学, 大学院・多元数理化学研究科, 助教授 (90214163)
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Keywords | 多様体 / 双曲構造 / 変形 / 錐多様体 / 超幾何方程式 / 確定特異点 |
Research Abstract |
本研究では、空でない特異点集合Σをもつ、3次元双曲錐多様体Mの変形を解析することを目的としている。研究代表者の藤井は、Mが3次元球面S^3でΣが8の字結び目となる例については、変形空間Rが導手15の楕円曲線であり、Rのいくつかの有限位数の点が双曲構造の退化で生じるすべての幾何構造とちょうど対応していることをJ. Math. Kyoto Univ.45(2005)において発表した。さらに藤井は、楕円曲線Rのモジュラー曲線X_0(15)上でみると、それらの有限位数の点がX_0(15)のある基本領域の境界円上に存在することを示した。この結果を2005年11月に大阪産業大学梅田サテライトで開催された研究集会「トポロジーとコンピューター2005」において報告した。また藤井は、2次元双曲錐多様体の上のヘルムホルツ方程式について、錐角tを変化させたときにその方程式がどのように影響を受けるかを研究した。とくにヘルムホルツ方程E_tを変数分離してできる確定特異点型の常微分方程式現の確定特異点を研究した。この研究で、錐角tが減少してt=0になる(つまり特異点がカスプになる)とき、E_tの確定特異点の合流が起こり、E_tの確定特異点がE_0の不確定特異点になるということを具体的計算で確認した。また、カスプが全測地的境界円S^1に変化していくという双曲構造の変形において、不確定特異点が正則点に変化していくということも発見した。研究分担者の上正明は、ザイフェルト有理ホモロジー3球面に対するFukumoto-Furuta不変量がスピンホモロジーコボルディズムであることを示し、ザイフェルト3次元多様体が3次元球面S^3の結び目のデーン手術で得られるための条件を与えた。
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Research Products
(3 results)