2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15540071
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
小池 敏司 兵庫教育大学, 学校教育学部, 助教授 (60161832)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩田 昌弘 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (00027385)
福井 敏純 埼玉大学, 理学部, 教授 (90218892)
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Keywords | モティヴィック・ゼータ関数 / 福井不変量 / ザイフェルト形式 / ブロー解析同値 / ブローナッシュ自明性 / リプシッツ不変量 / 昆布状近傍 / ニュートン境界 |
Research Abstract |
本研究は実解析的特異点に対するブロー解析同値、C^1同値、リプシッツ同値などの同値関係の不変量を模索・導入し、それらの同値関係に関する自明性定理とも合わせて、実解析的特異点の分類問題までを扱う研究である。これらの問題に関連して、今年度は以下に述べるような成果を得た。 近年、海外共同研究者のAdam Parusinski氏と共同研究を行い、実解析関数芽に対するモティヴィック・ゼータ関数がブロー解析不変量になることを示し、その不変量を用いて、実解析的特異点のブロー解析分類を行ってきた。今年度、その分類をより前進させるとともに、過去にモティヴィック・ゼータ関数に対して示したいくつかの結果に対して別証明を与える研究も行った。 またParusinski氏とは、2変数実解析関数に対する上とは異なる不変量についての共同研究も行い、一般的な弧に付随した関数のニュートン境界がリプシッツ不変量になること、そのニュートン境界上のドットを込みにしたものがC^1不変量になることなどの成果を得た。 実解析関数芽のブロー解析不変量である福井不変量が、複素正則関数芽の位相不変量になるかという問題がある。この問題に対し、2変数関数に対しては正しいことを示し、4変数関数についてはザイフェルト形式の議論を用いて否定的な例を構成した。 また、研究協力者の福井敏純氏とKarim Bekka氏と共同で、代数的集合族に対するブローナッシュ・モデュライの問題に関連して、任意の多項式写像はある代数的集合の特異点解消写像の強変換と例外集合の共通部分への制限で実現されるという定理を示した。 昨年度、リプシッツ弧に対して昆布状近傍の概念を導入し、その近傍の次数や幅がリプシッツ不変量になることを示し、Briancon-Speder族や岡族がリプシッツ自明でないことを示していたが、今年度はこの考え方をより発展させ、Laurentiu Paunescu氏との共同研究において、部分解析的集合の共通接線方向次元がリプシッツ不変量であるという一般的な結果を得た。
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Research Products
(5 results)