2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15540126
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
小松 和志 高知大学, 理学部, 助教授 (00253336)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
逸見 豊 高知大学, 理学部, 教授 (70181477)
下村 克己 高知大学, 理学部, 教授 (30206247)
中野 史彦 高知大学, 理学部, 助教授 (10291246)
貞広 泰造 熊本県立大学, 総合管理学部, 講師 (00280454)
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Keywords | 準結晶 / 準周期 / タイリング / 回転対称性 / オートマトン / 射影法 / シュレーディンガー作用素 / スペクトル |
Research Abstract |
研究実施計画の役割分担に従って,下記の準結晶構造(その数理モデルが準周期タイリング)に関係した研究成果を得た. 1.固体物理の実際の準結晶構造において回転対称性をもつものが特に重要であると考えられている,回転対称性をもつ準周期タイリングの中では8回回転対称性をもつAmmann-Beenkerタイリングと呼ばれる準周期タイリングが有名な例のひとつである.このタイリングを貼り合わせ規則を用いてオートマトンを用いて表現し,その応用としてタイルのFrequency(頻出度)を求めた.また論文に発表を予定しているものとして,回転対称性をもつタイリングの構成法の定式化と7回回転対称性をもつDanzerタイリングについてそれを今までのオートマトン表現とは異なる記号列による表現を与えた. 2.射影法により得られる準周期タイリングの同型類の全体をウインドウと呼ばれるコンパクト集合を用いて具体的に記述した.その応用のひとつとして,同型類の全体の濃度は非可算であることが示された. 3.mod3のレンズ空間のベクトル束について安定拡張性を持つための次元の条件を決定した. 4.H空間の間の写像がH写像であれば,その写像は射影平面の間の写像を誘導することが知られている.さらに,その写像の値域であるH空間がホモトピー結合的なら,その逆が成り立つことも知られている.ホモトピー結合性の仮定ははずせないことを示した.さらに,その結果を拡張した. 5.奇素数pに対して,高位ホモトピー可換性を満たすmod p有限An-空間のコホモロジー環へのreduced power operationの作用について調べた. 6.ボアソンタイプのランダムなポテンシャルをもつシュレーディンガー作用素のスペクトルを決定した.
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Research Products
(6 results)