2004 Fiscal Year Annual Research Report
非対角優位行列を含む行列方程式に対する定常反復法の新展開を目指しての総合研究
Project/Area Number |
15540144
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
仁木 滉 岡山理科大学, 総合情報学部, 教授 (30068879)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤見 英男 岡山理科大学, 総合情報学部, 教授 (70098581)
濱谷 義弘 岡山理科大学, 総合情報学部, 教授 (40228549)
陳 小君 弘前大学, 理工学部, 教授 (70304251)
阿部 邦美 岐阜聖徳学園大学, 経済情報学部, 助教授 (10311086)
河野 敏行 岡山理科大学, 総合情報学部, 助手 (90309534)
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Keywords | 反復法 / H-行列 / 一般化優対角行列 |
Research Abstract |
本年度の成果: 我々の研究課題の一部非優対角行列の判定法が完成した。 代数方程式Ax=bの係数行列Aが非優対角行列のL行列に対しても、Aの逆行列が非負すなわちM行列となるときに基本反復法が適用できることが知られている。このような行列はH-行列と呼ばれている。そのために与えられた行列の簡単な判定法の開発、研究が盛んである。我々はすべてのH-行列の判定可能な方法として、反復型の判定法を提案した。この方法は非H-行列に対して、過大な反復回数を必要とするために実用的な方法でない。 平成11.12年度科学研究課題番号11640144(研究代表者薄井正孝)の助成を受けて、反復型の判定法を改良、大部分のH-行列に対して、2回の反復で判定可能なアルゴリズムを開発した。然し、特定の行列に対して、依然として、数回の反復回数を必要とした。 我々は反復過程中の行列の構造を分析して、H-行列に強H-行列と弱H-行列が存在することを示した。同様に、非H-行列にも強非H-行列と弱非H-行列が存在することを明らかにした。この分類を基に新しい判定法を発見した。この判定法で全てのH-行列が、高々2回の反復で判定可能となった。これらの成果を日本応用数理学会論文誌に投稿掲載確定した。 我々のこの新しい判定法の発見で、判定法の開発研究は終了したと断言しても過言でない。
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Research Products
(4 results)