2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15540146
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Research Institution | Fukushima National College of Technology |
Principal Investigator |
末竹 千博 福島工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (80353241)
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Keywords | 有限射影平面 / 自己同型群 / 直交配列 / 有限幾何学 / 結合構造 |
Research Abstract |
有限射影平面は有限幾何学において重要な結合構造である。位数12の射影平面は、その存在が知られていない最小の合成数位数を持つ射影平面である。著者は、Horvatic-BaldasarとKramerとMatulic-Bedenicの結果を前進させて、次の結果を得た。位数12の射影平面の自己同型群の位数は8または、9を割り切る。(くわしい内容については、15年度の科学研究費補助金実績報告書を読んで下さい。)位数8の自己同型群を持つ位数12の射影平面が存在するかどうかという問題については、17年度に研究する予定である。このような位数12の射影平面があるとすると、直交配列OA(72,12,6,2)が存在するのだが、この直交配列から別な直交配列(計算機で探索し易い)が存在するので、17年度にこのアイデアを試してみたいと考えている。 さて、対称横断デザインは、その同値な概念が直交配列の一部に入る。グループサイズ2を持つ対称横断デザインは、アダマールデザイン、アダマール行列と同値なデザインで有限幾何学において重要なデザインである。筆者は次のグループサイズに興味を持った。すなわち、グループサイズ3を持つ対称横断デザインを分類せよ、という問題である。まず、最初にされるべきことは、グループサイズ3をもつ小さい対称横断デザインを決定せよということであろう。グループサイズが3の場合、グループの個数をnとしよう。n=1,2の場合は、対称横断デザインはそれぞれ1個しかないことは簡単に示される。n=3の場合は、TonchevとMavronが2000年に、4つしかないことを示した。筆者は、n=4のとき、1個しかないことを示した。n=5のときは、存在しないことが知られている。n=6の場合は、存在は知られているがまだ分類されていない。n=7の場合も存在が知られているが、筆者は位数7の自己同型群が作用するものを構成した。
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Research Products
(3 results)