2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15540161
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
勘甚 裕一 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (50091674)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土谷 正明 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (50016101)
一瀬 孝 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (20024044)
佐藤 秀一 金沢大学, 教育学部, 助教授 (20162430)
藤解 和也 金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (30260558)
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Keywords | ハーディーの不等式 / 実ハーディー空間 / 移植定理 / 移植作用素 / ハンケル変換 / チェザロ作用素 |
Research Abstract |
当該研究課題に関する平成16年度の研究実績の概要は,次の通りである.古典的なハーディーの不等式を,円環上の実ハーディー空間について述べれば次のように言える:実ハーディー空間に属する関数のフーリエ級数展開を考える.このとき,第n番目の係数の絶対値をnで除した値のすべてのnに渡る総和は収束し,その和は元の関数の実ハーディー空間のノルムで押さえられる.我々は,この古典的なハーディーの不等式をヤコビ多項式の作る直交関数系へ一般化することが出来た.この成果は学術雑誌Math.Inequal.Appl.に発表された. さらに,ハンケル変換に関する移植定理を実ハーディー空間において示すことに成功した.移植定理とは二つの直交系を考えたとき,おのおのの直交系における展開が,考えている空間のノルムに関して同値であることを主張する定理で,直交展開の調和解析における有効な道具である.ハンケル変換とは,その特殊な場合としてフーリエ変換を含む有用な積分変換である.実ハーディー空間における作用素の評価は,補間によって,ルベーグ空間における対応する評価を導く.我々は,これら有用な枠組みにおいて,移植定理を得たものである.この成果は,学術雑誌Tohoku Math.J.において印刷中である. また,移植定理とは移植作用素の有界性を主張する定理と言える.この作用素は,ヒルベルト変換の一般化とも捕らえることが出来る.ヒルベルト変換は,ある条件を持つ関数を可積分関数に写すことが知られている.これをハンケル変換の移植作用素に対して示すことが出来た.さらに,この結果を用いてハンケル変換に関するチェザロ作用素の可積分関数の空間及び実ハーディー空間における有界性を導くことが出来た.この成果は学術雑誌に投稿中である.
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Research Products
(6 results)