2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15540163
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
鈴木 紀明 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (50154563)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西尾 昌治 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90228156)
石毛 和弘 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (90272020)
三宅 正武 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (70019496)
下村 勝孝 茨城大学, 理学部, 助教授 (00201559)
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Keywords | 熱方程式 / 平均値の定理 / ベルグマン空間 / 調和関数 / 再生核 |
Research Abstract |
本研究の課題は熱方程式の平均値の性質と放物型作用素に関するベルグマン空間の解析である.以下の研究成果を得た. 1.熱方程式の平均値の性質を満たす密度関数の存在についての研究をCanterbury大学のN.A.Watsonと進め,密度関数が存在する領域の十分条件,Dirichlet正則性と密度函数の非存在の関係,さらには,有界な密度関数および下限が正の密度関数の存在についての結果を得た.これをMean Value densities for temperaturesと題してColloquium Mathematicum, Vol98(1),87-96に発表するとともに,釜山での第6回実・複素解析国際集会および広島での第46回函数論シンポジウムで講演発表をした. 分担者との議論を通して,下限が正である密度函数が存在するような領域は存在しないと予想しているが,この解決が次年度以降の重要な課題として残った. 2.分担者である大阪市大の西尾と茨城大の下村の協力を得て,放物型作用素に関する上半空間上のベルグマン空間の解析が進んだ.Huygens property,基本解の評価,双対空間の特徴付け,再生核の具体的表示などに関する結果を得て,京都大学数理解析研究所で行われた再生核に関する研究集会で講演するとともに,講究録に要旨を発表した.また,次元に関する余分な条件を取り除くことができ,それを平成15年度ポテンシャル論研究集会で発表した.帯状領域への拡張を進めているが,克服すべき問題点がいくつか残っている.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] N.Suzuki: "Mean value densities for temperatures"Colloquium Mathematicum. 98・1. 87-96 (2003)
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[Publications] 下村勝孝: "α-parabolic Bergman spaces and their reproducing kernels"数理解析研究所講究録. 1352. 106-113 (2004)
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[Publications] M.Nishio: "A characterization of caloric morphisms between manifolds"Ann.Acad.Sci.Fenn.Math.. 28. 111-122 (2003)