2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15540163
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
鈴木 紀明 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (50154563)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西尾 昌治 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90228156)
下村 勝孝 茨城大学, 理学部, 助教授 (00201559)
三宅 正武 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (70019496)
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Keywords | 放物型作用素 / Bergman空間 / Gleason問題 / Toeplitz作用素 / Carleson測度 |
Research Abstract |
分数ベキの放物型作用素の解をポテンシャル論的手法で解析した.可積分な解の作る放物型ベルグマン空間とブロッホ空間を導入し,その各空間の元がホイヘンスの性質を持つこと,およびこの作用素の基本解の解析を通して,完備性,双対空間,ノルム不等式,再生核の具体的表示などの基本的性質を得た.この結果は分担者の西尾,下村との共著としてOsaka J.Math.に発表した.また,次元に関する仮定を取り除き,さらに,いくつかの結果を帯状領域に拡張して,2004年8月の松江でのポテンシャル論国際集会で口頭発表した.この成果は出版が予定されている講義録に掲載されることが決まっている.また,放物型ベルグマン空間におけるグリーソン問題およびテープリッツ作用素とカールソン測度の関係などについて,学会や研究集会などで発表するとともに,現在,論文を準備中である. 熱方程式のディリクレ問題において,多項式の境界値を与えたとき,解も常に多項式となるような領域の存在について考察した.この領域の境界が多項式の零点で表される場合に,多項式の次数が3以下の場合は完全に解決し,次数が4以上の場合にはエルミート多項式の零点の分布と密接な関係があることを示した.これらの結果を2005年8月12日から15日にブルガリヤのプロヴディフで開催された第2回International Conference of Applied Mathematicsで発表した.この内容は来年度に出版予定の会議の講義録に掲載予定である. 分担者の西尾と下村はリーマン多様体上の熱方程式を保つ変換の分類問題を発展させた.特に,今年度は回転不変計量に対する分類を空間次元が3以上の場合に完成させた.また,三宅は定数係数の準同次型の常微分方程式のコーシー型問題の解の分解において研究を進展させた.
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Research Products
(3 results)