2004 Fiscal Year Annual Research Report
単純化された走化性方程式系の爆発解の挙動と爆発点に関する研究
Project/Area Number |
15540176
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
仙葉 隆 宮崎大学, 工学部, 教授 (30196985)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻川 亨 宮崎大学, 工学部, 教授 (10258288)
壁谷 善継 宮崎大学, 工学部, 助教授 (70252757)
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Keywords | 偏微分方程式 / 生物モデル / Keller-Segel系 / 解の爆発 / 走化性 |
Research Abstract |
我々の研究目的は、単純化された走化性方程式の爆発解の挙動と爆発点において解が持っている特異性を解明することである。 特に、リスケーリングと呼ばれる爆発点・爆発時刻の周りでの変数変換を用いて爆発解の挙動と爆発点における解の特異性を解析すると言う手法を用いて研究することを計画した。 この研究により、領域が3次元以上ユークリッド空間の場合に自己相似解と呼ばれる解が存在する事を明らかにした。このことにより、単純化された走化性方程式の爆発解の存在が明らかになった。さらに、次元が3から9のときは、自己相似解が無限個存在することを明らかにした。また自己相似解の性質から、対応する爆発解が1/|x|^2型の特異性を持つことを明らかにした。さらに、その特異性の係数を解析することにより、3次元以上の領域における爆発解に現れる特異性は少なくとも2種類あることを明らかにした。これらの事と領域が2次元の場合の爆発解に現れる特異性がデルタ関数的なものに限られる事やその特異性の係数が一種類である事と比較する事により、領域が2次元の場合と3次元以上の場合では爆発解が持つ特異性の性質が異なる事が明らかになった。 以上が本年度の研究によって明らかになった新たな知見である。 これらのことは、研究発表の雑誌論文の欄に記載した論文として発表した。
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Research Products
(3 results)