2005 Fiscal Year Annual Research Report
単純化された走化性方程式系の爆発解の挙動と爆発点に関する研究
Project/Area Number |
15540176
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
仙葉 隆 宮崎大学, 工学部, 教授 (30196985)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻川 亨 宮崎大学, 工学部, 教授 (10258288)
壁谷 善継 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (70252757)
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Keywords | 偏微分方程式 / 生物モデル / Keller-Segel系 / 解の爆発 / 走化性 |
Research Abstract |
我々の研究目的は、単純化された走化性方程式の爆発解の挙動と爆発点において解が持っている特異性を解明することである。 特に、リスケーリングと呼ばれる爆発点・爆発時刻の周りでの変数変換を用いて爆発解の挙動と爆発点における解の特異性を解析すると言う手法を用いて研究することを計画した。 昨年度の研究により、領域が3次元以上のユークリッド空間の場合に自己相似解と呼ばれる解が存在する事を示す事により、単純化された走化性方程式の球体対称な爆発解の存在が明らにした。このような爆発解をType Iの爆発解と呼ぶ。 これに対し本年度の研究により、11次元以上のユークリッド空間においてType Iの爆発解よりも爆発速度が速い球対称な爆発解の存在を示した。このような爆発解をType IIの爆発解と呼ぶ。さらにその爆発速度のオーダーを決定する事に成功し、爆発点に現れる特異性が特異定常解と同じである事を明らかにした。この結果により、Type II爆発解の爆発のオーダーは無限種類ある事が明らかになった。そして、11次元以上の場合はType IとType IIの爆発解が存在することが明らかになった。 また、2次元の有界領域上の球体対称な爆発解は常にType IIの爆発解であることを示した。この結果により、領域が2次元の場合は球対称なType Iの爆発解は存在しないことが明らかになった。 以上が本年度の研究によって明らかになった新たな知見である。
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Research Products
(2 results)