2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15540199
|
Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
溝口 紀子 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (00251570)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳田 英二 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80174548)
|
Keywords | 半線形熱方程式 / 爆発 / 超臨界指数 / 逆向きの自己相似解 / 解の接続 |
Research Abstract |
Neumann境界条件や非凸領域での冪の形の非線形項をもつ半線形拡散方程式の解の爆発のrateを,Liouville型の定理を応用することによってそれらがタイプIの爆発,即ち、空間的に一様な解の爆発と同じrateでの爆発であることを証明した. 半線形拡散方程式の解がどこで爆発するかを知ることは重要であるが、それは拡散項と非線形項との相互作用によって決定されるので一般には非常に難しい問題であると思われる.従って,ひとつの試みとして,Neumann境界条件の下で拡散係数が非常に大きい場合を考えた.Neumann境界条件のもとでは恒等的にゼロでない初期値から始まる解は必ず有限時間で爆発することは容易に分かる.拡散項には解の爆発を抑える効果があり非線形項は解の爆発を促進する効果がある.非線形項の影響が拡散項のそれより優勢になるとき解の爆発は起こるのであるが拡散係数が非常に大きい場合はこれらがうまくバランスを取り合い爆発点の位置は拡散項から決定されることを証明した. 超臨界指数をもつような非線形項の場合は指数が臨界指数より小さい場合とは全く異なる爆発現象が起こることを示すいくつかの結果は既に得られていたが,ある指数を超えると空間的に非斉次な逆向きの自己相似的な爆発解は存在しないであろうことを示唆する数値解析の結果が最近得られた.その非存在結果に対して数学的に厳密な証明を与えた.さらに、解が爆発した後すぐに古典解になり再び爆発したりそのまま古典解として存在し続け時刻無限大で様々な挙動をするような解の存在を証明した.
|
Research Products
(17 results)