2003 Fiscal Year Annual Research Report
トロイダルLie代数対称性をもつ非線形可積分系の一般化、離散化、及び応用の研究
Project/Area Number |
15540208
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
太田 泰広 神戸大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (10213745)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 哲 神戸大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (00335457)
山田 泰彦 神戸大学, 理学部, 教授 (00202383)
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Keywords | 非線形可積分系 / トロイダルLie代数 / 双線形形式 / Yang-Mills方程式 / Pfaffian / 戸田格子 / 非線形Schrodinger方程式 |
Research Abstract |
1.トロイダルLie代数sl^<tor>_2の変形から得られる離散化された方程式系に対して、双線形形式の1st modified系列のヒエラルキーを構成した。また、このような可積分な離散トロイダル系を構成する方法は、一般の多成分系においても同様に機能し、SU(N)自己双対Yang-Mills方程式の双線形形式の半分に対する離散化を与えうることがわかった。 2.3-トロイダル対称性から得られるSU(N)自己双対Yang-Mills方程式の過対称行列式解において、行列式の成分として4次元Laplacianに対するGreen関数を選ぶことによって、Yang-Mills方程式の一般的なインスタントン解を再現した。インスタントンの位置と大きさのデータは、ソリトン解の場合の位相と波数の自由度と同様に、Green関数の位置と大きさのパラメタとして現れる。 3.二つの過対称行列式の積をPfaffianによって与える、一般化されたCusickの恒等式を、Pfaffian型二次元戸田格子方程式を用いて、帰納的に証明する手法を開発した。これによって、過対称行列式の積をWronski Pfaffianの特別な場合とみなせるようになるとともに、一般の行列式をそれと同じ大きさのPfaffianで表現する方法が明らかになった。また、同様の手法によって、組み合わせ論に現れる一般化されたCauchy行列式、Cauchy Pfaffianの公式を、戸田格子方程式を用いて証明することに成功した。 4.二成分Wronski Pfaffianを用いることで、Bright型の結合型Davey-Stewartson方程式とその解を構成し、さらにその非自明なreductionから、Pfaffian版の非線形Schrodinger方程式とその解を導出した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] T.Takenawa: "The Space of Initial Conditions for Linearizable Mappings"Nonlinearity. 16. 457-477 (2003)
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[Publications] B.Grammaticos: "A Unified Description of the Asymmetric q-P_V and d-P_<IV> Equations and Their Schlesinger Transformations"J.Nonlinear Math.Phys.. 10. 215-228 (2003)
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[Publications] K.Maruno: "Exact Localized Solutions of Quintic Discrete Nonlinear Schrodinger Equation"Phys.Lett.A. 311. 214-220 (2003)
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[Publications] K.Kajiwara: "_<10>E_9 Solution to the Elliptic Painleve Equation"J.Phys.A. 36. L263-L272 (2003)
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[Publications] C.Gilson: "Sasa-Satsuma Higher-Order Nonlinear Schrodinger Equation and Its Bilinearization and Multisoliton Solutions"Phys.Rev.E. 68. 016614-016614 (2003)