2005 Fiscal Year Annual Research Report
超高エネルギー天体ガンマ線の到達距離とエネルギーのフロンティア開拓
Project/Area Number |
15540263
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
木舟 正 信州大学, 工学部, 教授 (40011621)
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Keywords | 超高エネルギーガンマ線天文学 / 解像型空気チェレンコフガンマ線望遠鏡 / 超高エネルギーガンマ線源 / 宇宙の非熱的現象 / 宇宙線の起源 / 粒子加速 / ガンマ線による電子陽電子対生 / 宇宙背景放射 |
Research Abstract |
1.2005年4月に、フランス、パリ、Ecole Polytechniqueで開催された、国際会議"Towards a Network of Atomospheric Cherenkov Detectors"に,International Advisary Committee memberとして参加し、本研究課題の内容と将来の具体的将来計画との関係について、考察し海外の研究者との意見の交換を行った。 2.2005年8月にインド・プーナで開催された、第29回宇宙線に参加し、特に、本会議に先立って、同国Munbaiのインド原子力研究所(BARC)で開催された超高エネルギーガンマ線天文学についてのpreworkshopに参加し、冒頭のKey note addressとして、"A road map for ground-based gamma-ray Astronomy"のタイトルでの招待講演を行った。本研究課題の実施によって得られた、超高エネルギーガンマ線天文学の近未来の展望および解決すべき問題点等を提起し、ドイッ等海外の研究者との意見の交換を行い、インドで計画中の計画との連携を深めた。 3.また、10月にはアメリカ合衆国カリフォルニア大学ロスアンジェルス校で開催された、米国で進行中の計画"VERITAS Project Group"の将来像、次期計画の構築を目的とした"VERITASグループの拡大ワークショップ"に参加した(別途旅費による)。本研究課題についても連携を保っているR.Ongカリフォルニア大教授等と意見を交換するとともに、今後の日米協力の可能性について議論した。 4.2006年2月に東京大学で開催された国際会議で来日した、ドイツ・マックスプランク研究所、マックスプランク原子核研究所H.Voelk名誉教授を信州大学に招聘した。今後必要となると予想される全世界的な国際共同プロジェクトの実現の可能性、現在提出されているデータの解釈、今後の理論的諸問題等、本研究課題の全般にわたって、考察した。前年度から考慮中の、超高エネルギーガンマ線源で生成される磁場の乱れが観測データに与える影響などについての考察、およびガンマ線源での磁場の時間変化・磁場の値の増幅過程についての見通しについて、検討した。 5.直径30m程度の大型ガンマ線望遠鏡をパラレルメカニズム方式で実現する方法について考察を開始し、基本的一般的な動作特性について計算を行った。
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