2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15540275
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
佐藤 透 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10135650)
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Keywords | 理論核物理 / ニュートリノ反応 / デルタ共鳴 / パイ中間子発生 / 弱い相互作用 |
Research Abstract |
クォークハドロン双対性とパリティ非保存電子散乱 デルタ共鳴領域におけるパイ中間子生成模型を中性弱電流に対して拡張した。この模型を用いて、ニュートリノ反応においてクォークハドロン双対性、共鳴領域の電子散乱におけるパリティ非保存非対称性の研究を行った。その結果、まず電子散乱においては双対性が成り立ち、我々の模型は実験データをよく説明することを示し、ニュートリノ反応に対する予言を行った。パートン描像による構造関数の結果と比較することにより、ニュートリノ反応においても双対性が成立しているであるが示された。またパリティ非保存非対称角度分布の研究からは、G0実験における後方散乱データからデルタ共鳴の軸性ベクトル流結合因子の情報が得られる可能性を示した。 GeV領域ニュートリノによる原子核反応 ニュートリノ振動実験解析においてGeV領域原子核ニュートリノ反応は重要な役割を果たす。ここでは我々の素過程のデータをよく説明するパイ中間子発生模型をもちいて、C12,016のニュートリノ反応を調べた。ここで原子核の始状態にはBenharらによる構造関数を用い、inclisive断面積、レプトンエネルギー分布などの予言を行った。 重陽子における光、電子、ニュートリノ反応の定式化 開発した荷電電流、中性電流による共鳴領域ニュートリノ発生反応模型を重陽子における反応に応用するための定式化を行い、重陽子反応の数値解析をおこなう準備を整えた。 これらの研究成果は、ANL Workshop(Chicago), JSPS-APS Joint Meeting(Hawaii), NUINT05(Okayama)の国際会議における招待講演で発表した。
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Research Products
(5 results)