2003 Fiscal Year Annual Research Report
電荷整列相転移におけるマイクロ波電磁応答の高周波誘電異常
Project/Area Number |
15540348
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
野口 悟 大阪府立大学, 工学研究科, 助教授 (70180718)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川又 修一 大阪府立大学, 工学研究科, 講師 (50211868)
石田 武和 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (00159732)
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Keywords | 電荷整列相転移 / マイクロ波電磁応答 / 高周波誘電異常 / マンガン酸化物 / イリジウムスピネル酸化物 / 有機磁性伝導体 |
Research Abstract |
本年度の研究実施計画に従い、まず、赤外線イメージ炉を用い、Pr_<0.5>Ca_<0.5>MnO_3単結晶試料の作成に成功した。EPMAを用いた組成分析から、ほぼ仕込み値に近い組成の単結晶が得られたことが判つた。次に、この試料の強磁場磁化、磁気抵抗測定を行い、この試料の磁気温度相図を決定した。これも、ほぼ従来の結果を再現しているが、幾分Ca濃度が0.5よりも少ないと考えてつじつまが合う。さらに、この試料について、マイクロ波電磁応答測定を行い、電荷整列相転移におけるマイクロ波電磁応答の高周波誘電異常の現象について、以前のデータとほぼ再現する結果を得た。但し、一部のデータは試料依存性を示し、これらを注意深く解析することによって本質的な現象のみを抽出する事が可能である。これは、次年度の課題である。また、本年度、主要備品として排気装置を購入し、現在、既設の装置に組み込むための配管部の製作を行っているところである。但し、排気装置の基本性能に関しては検査を終了した。これら一連の結果は、国際シンポジウム(RHMF2003、7月、ツルーズ)、国際会議(ICM2003、7月、ローマ)で成果発表を行った。また、国内においては、国際ワークショップ(TMO2003、11月、仙台)(NSF2003、11月、京都)、日本物理学会(9月、岡山)(2004年3月、九州、予定)、低温工学協会講演会(2004年1月、大阪)で発表した。なお、この研究に関し、現在、4編の論文が出版(含、予定)されている。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] M.Yamamoto, S.Noguchi, H.Ishibashi, T.Ishida: "High-frequency dielectric anomaly with metal-insulator transition in CuIr_2S_4"Physica B. 329-333. 940-941 (2003)
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[Publications] S.Noguchi, S.Kawamata.T.Ogomi, M.Yamamoto, T.Ishida: "Magnetic study of CMR perovskite manganite (Pr,Ca)MnO_<3-δ> : spin-flop in anti-ferromagnetic state and anomalous microwave response with the charge ordering"Journal of Physics and Chemistry of Solids. 64. 2059-2062 (2003)
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[Publications] S.Noguchi, A.Matsumoto, T.Matsumoto, T.Sugimoto, T.Ishida: "Ferromagnetism in a π-d electron system at 1 K"Physica B. (2004)
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[Publications] M.Yamamoto, S.Noguchi, S.Kawamata, M.Nakayama, T.Ishida: "Observation of depolarization peak at 34 GHz accompanying the charge Ordering transition in Pr_<0.5>Ca_<0.5>MnO_<3-δ>"Journal of Magnetism and Magnetic Materials. (2004)