2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15540369
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Research Institution | Applied Analysis and Complex Dynamical Systems, Graduate School of Informatics, Kyoto University |
Principal Investigator |
藤坂 博一 京都大学, 情報学研究科, 教授 (40156849)
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Keywords | オンオフ間欠性 / 間欠的対流パターン / Swif-Hohenberg方程式 / 磁壁構造 / 磁性体の非線形ダイナミクス / 動的相転移 / 異方的XYスピン系 |
Research Abstract |
雑音下のネマティック液晶の対流発生の確率モデルによる解析: 雑音電場下のプレーナー配向をもつネマティック液晶で実験的に観測される間欠的対流パターンを,対応する非線形確率モデルを用いてパターン変動に関する新しい統計法則が存在する可能性があることを見出した.特に,熱雑音に対応する相加型雑音項が対流パターンの位置変動に関係していることを明らかにし,対流パターンの変化に対する統計特性の理論解析を行い,数値実験とのいい一致を得た。 異方的Swift-Hohenberg方程式における秩序化過程: モデルを用いて磁性体の非線形動力学に関する理論的,数値実験的解析を行った.磁壁構造として,Neel型およびBloch型が可能であることを示し,N型磁壁およびB型磁壁に対する縮約方程式(位相方程式)を導いた.さらに,2個のN型磁壁が存在するときは,磁壁は近づき最後は消滅するが,2つのB型磁壁が存在するときは,カイラリティーの違いにより引力的と斥力的のいずれかになることを明らかにした.磁壁間距離の時間変化に対する理論結果は数値実験といい一致を得た. 強振動磁場下における異方的XYスピン系の動的相転移に伴う磁壁の動力学: 数値実験を行い外部振動磁場と振動強度空間の相図を作成した.異方性パラメタに依り4つのタイプの相図が存在することを見出した.複数の振動が安定に存在するときこれらの振動が空間的に異なる領域で共存したドメイン構造を作ることを見出し,異方性強度によりNeel型とBloch型の2種類のドメイン構造が存在することを明らかにした.N型構造の線形安定性を調べることにより,相図内に2つの磁壁の安定領域を決定した.また,N型とB型磁壁間の転移はパラメタによって連続転移と不連続転移になる場合があることを見出した.連続転移の場合の臨界ふるまいを理論的に導き,数値実験によって正しさを確認した.
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Research Products
(4 results)