2003 Fiscal Year Annual Research Report
並列計算による地球惑星流体核内部MHD乱流拡散機構のモデル化
Project/Area Number |
15540405
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
松島 政貴 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (20242266)
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Keywords | MHD乱流 / 地球惑星流体核 / 乱流拡散 / 並列計算 / サブグリッド・スケール |
Research Abstract |
本研究の目的は,地球惑星流体核の渦拡散率を見積もり,モデル化するために,MHD乱流の直接数値計算を実施し,その計算結果を利用して渦拡散テンソルをモデル化することである.現実の流体核の分子拡散率に対応するような数値計算を実施するためには,非常に小規模な場に対する解像度が要求される.したがって,大きなメモリを持つ高速並列計算システムを購入して使用した.計算領域を分割し,それらを各CPUに割り当てることによって並列計算を実施した.非並列の計算コードは開発済みだったので,計算の効率に大きく関与する計算領域の分割法及びポアソン方程式の解法を考慮して並列計算コードを開発した.今年度は回転軸方向のみに計算領域を分割し,ポアソン方程式を解くためにSOR法及び多重格子法を適用した.またこれまでは回転系におけるMHD乱流の基礎的な物理過程を調べていたので,やや大きいエクマン数を採用してきた.今年度は,一桁小さいエクマン数に対する数値計算を行い,乱流熱輸送の選択的方向に変化が生じることがわかった.7月末に.Workshop on Subgrid Turbulence Methods of Geodynamo SimulationsがUCLAで開催された.本研究を実施していく上で時期及び内容が非常によい機会となるのでそれに参加し,サブグリッド・スケール(SGS)のモデル化に対する情報を得た.SGSをモデル化するために,回転系のMHD乱流においてスケール相似則が成り立つかどうかを調べた.そして,スケール相似則を使用してSGSが関与する項の影響を推定する方法を求めた.
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Research Products
(1 results)