2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15540406
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小林 直樹 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (30272660)
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Keywords | 地球自由振動 / 大気擾乱 / 超音波風速計 / GPS時計 / 省電力ロガー / 常時自由振動 |
Research Abstract |
近年我々の研究によって地球自由振動が常時揺れていることが明らかとなってきた.その励起源として私が1996年に提唱した大気擾乱運動によるものとするものが有力視されている.しかし,これまでの解析は地震計の記録にのみ頼ったものであり,大気側の運動と固体地球振動を直接関係付けるものではなかった.そこで,この研究では下層大気の擾乱の構造を解明し,私が次元解析的に与えた大気擾乱が妥当なものであるか否かを観測、データから議論することを目的としている. 平成15年度は可搬型高感度風速計システムの構築を行なった.YOUNG社のModel8100超音波風速計のロガーとして小型PCであるmicroPC(HightechSystem)を採用した.記録メディアは省電力化のため,コンパクトフラッシュカードを採用した.このコンパクトフラッシュには制御用OS(FreeBSD 5.2)を最小構成で構築し,データロガー部のメモリを十分確保できるようにした.すなわち,データ蓄積量を圧迫することなく,制御コードとデータロガー部を一枚のCFカードに取り込み,その後のメンテナンス(計測ソフトの変更)を容易にするシステムを作成した.また,この省電力風速計測システムの時刻精度を保証するためFURUNO S-820 GPS時計を基準時計として採用し1ppm時刻精度をNTPプロトコル実装で実現するようにした.高い時計精度は大気擾乱の空間相関を計測するためにも必要なものである.現在,東京大学千葉演習林清澄宿舎にて新システムの性能テストを実行している.
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