2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15540411
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
遠山 文雄 東海大学, 工学部, 教授 (40056156)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 隆男 総合情報センター情報処理研究施設, 教授 (20130073)
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Keywords | フラックスゲート磁力計 / 惑星探査磁力計 / 磁力計センサの温度試験 / 磁気モーメント計測 / EMC磁気試験 / 電磁環境適合試験 / 衛生部品の帯磁量 / 磁気遮蔽室 |
Research Abstract |
今年度の研究内容は主として、日本と欧州宇宙機構(ESA)の共同水星探査機に搭載予定の磁力計センサを+200℃までの高温度試験および衛星や搭載部品の持つ磁気モーメントを精密計測し,電磁環境適合性(EMC)試験を実施することであった。実績の概要を下記に示す。 1.高温度制御装置の完成と磁力計センサコアの高温度実験 磁力計センサコアを外部磁界を60〜90dB消去する磁気シールドケース内に置き、外部のヒーターで+200℃まで加熱できる装置を完成した。非磁性センサ室、シールドケースの最小限温度変動、断熱材の選定、熱電対の磁気対策を行った結果、+200℃までの温度制御に成功した。実験コアは高透磁率材(81パーマロイ)、コアボビンはセラミック材およびインコーネル材の2種を購入し、最初のコア材の200度までの温度試験を実施した。その結果、コアによるドリフト量、オフセット量、雑音振幅および感度の温度変化を得た。概ね良好な結果を得たが、同種のコアや別タイプのコアの温度試験を現在実験中である。 2.搭載部品の持つ磁気モーメントの計測 すでに開発した高速磁気モーメント計測装置を改良し、精度±0.001[Am^2]を実現した。宇宙科学研究本部にてINDEX衛星、ASTRO衛星の磁気モーメントを計測した。INDEX衛星では、磁性を持つ部品の特定を行い、消磁用マグネットを使用して0.01[Am^2]という磁気モーメント量に減じる対策がなされた。 3.次年度以降の計画 平成17年度は低温度装置を製作、完成させ、各種センサコアの-160℃までの温度試験を行い、高温度データと併せ、総合的に温度特性を評価し、水星探査機に適する磁力計センサの開発改良の結論を目標とする。また、磁力計較正方法およびEMC試験の方法論の検討を行う。
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Research Products
(5 results)