2004 Fiscal Year Annual Research Report
接触変成作用を受けた泥岩の有機地質学的及び鉱物学的研究
Project/Area Number |
15540431
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
氏家 良博 弘前大学, 理工学部, 教授 (50151858)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴 正敏 弘前大学, 理工学部, 教授 (80125442)
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Keywords | 接触変成作用 / 有機熟成 / ケロジェン / ビトリナイト反射率 / 花粉の明度 / ビジュアル・ケロジェン / 有機炭素 / 赤外分光 |
Research Abstract |
中新統温湯層の泥岩が流紋岩岩脈及び安山岩岩脈に貫入されている2つの露頭を青森県南津軽郡大鰐町で発見した。両地点での貫入岩による接触変成作用の影響を、有機炭素含有量、ビトリナイト反射率、花粉の明度(statistical Thermal Alteration Index)、ビジュアル・ケロジェン組成及び鉱物組成の変化について調べた。 両地点とも岩脈に近づくにつれ、有機炭素含有量は減少し、ビトリナイト反射率は増大し、花粉の明度は下がり、ビジュアル・ケロジェン組成では不定形質ケロジェンが増大する。しかし、各露頭内では、泥岩の鉱物組成には接触変成作用の影響が認められない。 これらの研究成果の一部は、6月に札幌で開催された第69回石油技術協会講演会、8月に東京で開催された第22回有機地球化学会シンポジウム、9月にシドニーで開催された第21回有機岩石学会の国際会議、においてそれぞれ講演・発表した。また、一部の研究成果については"Researches in Organic Geochemistry"に公表し、さらには"International Journal of Coal Petrology"、「地球科学」にそれぞれ投稿中である。 さらに、顕微フーリエ変換赤外分光光度計による花粉粒子の構造解析を開始している。花粉粒子単体を対象とする赤外分光測定は初めての試みであり、来年度にはその結果成果を公表する予定である。
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Research Products
(1 results)