2005 Fiscal Year Annual Research Report
デンドリマー骨格を母体とする新規生理活性物質の探索
Project/Area Number |
15550036
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Research Institution | OKAYAMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
坪井 貞夫 岡山大学, 大学院・環境学研究科, 教授 (00032954)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高口 豊 岡山大学, 大学院・環境学研究科, 助教授 (10293482)
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Keywords | デンドリマー / デンドロン / フラーレン / フラロデンドロン / 一重項酸素 / パン酵母 / タンデム反応 / カーボンナノチューブ |
Research Abstract |
(1)前年度に引き続き、フラーレンとデンドリマーとを結合した、フラロデンドロンの生理活性を明らかとするため、一重項酸素光増感作用について更なる検討を加え、明らかとした。特に、高いTONで種々のオレフィン類に対し光酸素付加反応が進行する点は、有用である。 (2)フラロデンドロンの末端に導入する生理活性物質の合成法について、種々検討を行い、パン酵母を利用した新規な天然物合成や、タンデム型の反応を利角した複素環合成法を確立した。今後、これらの化合物をデンドリマーの末端に導入することで、従来にない高い生理活性が確認されることを期待している。 (3)最近、ドラッグデリバリーを初め、医薬品への応用が検討され始めているカーボンナノチューブについて、デンドリマー骨格との複合化を検討するため、フラロデンドロンの利用を検討した。フラロデンドロンは、その両親媒性化合物としての構造と、フラーレン部位の高い親炭素材料性とから、カーボンナノチューブとの複合化に最適の分子であると期待される。実際に、フラロデンドロンとカーボンナノチューブを混合し、超音波照射を行ったところ、通常、溶媒に全く分散しないカーボンナノチューブが、種々の溶媒に分散しすることが明らかとなった。また、複合体の構造については、各種スペクトルおよびAFM、SEM、TEM観察により、中心にナノチューブ、その周りにフラーレン、さらにその周りにデンドリマーが配置されたような階層構造をとることが分かった。今後は、こうした新規な物質の生理活性についで検討する予定である。
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[Journal Article] Fullerodendron-Assisted Dispertion of Single-Walled Carbon Nanotubes via Noncovalent Functionalization2005
Author(s)
Y.Takaguchi, M.Tamura, Y.Sako, Y.Yanagimoto, S.Tsuboi, T.Uchida, K.Shimamura, S.Kimura, T.Wakahara, Y.maeda, T.Akasaka
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Journal Title
Chem.Lett. 34
Pages: 1608-1609
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