2005 Fiscal Year Annual Research Report
ミズクラゲ型大環状分子フラスコの創製とその分子フラスコ内における高効率反応
Project/Area Number |
15550039
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
西野 宏 熊本大学, 理学部, 教授 (50145281)
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Keywords | 分子フラスコ / カゴ状大環状化合物 / 分子間ラジカル環化反応 / 分子内ラジカル環化反応 / 酢酸マンガン(III) / 酸化的ラジカル反応 / シクロファン型マクロジオリド / 1,3-ジカルボニル化合物 |
Research Abstract |
本年度(〜平成18年3月31日)の研究実績の概要 【1】原料の芳香環を含むメチレン鎖およびメチレンエーテル鎖で末端の1,3-ジカルボニル基をつないだビス(1,3-ジカルボニル)化合物は、相当するフェノール類とクロロアルカノール類やクロロアルキルアミン類とジケテンとの反応から合成した。反応基質である1,ω-アルカジエン類は、アリールマグネシウムブロミドと脂肪族飽和ジカルボン酸エステルとの反応から合成した。エーテル結合を持つ末端ジエン類は相当するケトン類のReformatsky反応によりβ-ヒドロキシエステルを合成し、LAH還元、引き続いての加熱脱水により合成した。さらに、本年度は炭素数が20以上のアルカジエン類やビス(1,3-ジカルボニル)化合物を文献に従って合成した。その他市販の試薬・有機溶媒は必要に応じて精製したものを用いた。 【2】1,3-ジカルボニル化合物と酢酸マンガン(III)の反応は、反応温度や圧力などの反応条件に左右された。また、マンガン(III)を使うマクロ環化反応では溶存酸素が生成物の収率に大きく影響した。そこで、本年度も引き続き次のような反応条件を検討し、大環状化合物生成の最適条件を検討した。 (1)反応温度はマンガン(III)錯体のラジカル反応を考慮し、高温(140℃)と室温(25℃)を設定した。 (2)本反応では超音波脱気後、アルゴン雰囲気下を用いた。 (3)この反応の濃度依存性を検討した。 【3】ビス(1,3-ジカルボニル)化合物のスペーサーの長さと大環状化合物生成の関係を詳しく検討し、最大何員環までのシクロファン型マクロジオリド類が本酸化的ラジカル環化反応で合成可能であるかを調べた。 【4】合成された大環状化合物を用いて、種々の特異的反応の可能性を幾つか調べた。
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Research Products
(7 results)