2005 Fiscal Year Annual Research Report
^<237>Npメスバウアー分光法によるネプツニウム錯体の構造化学的研究
Project/Area Number |
15550056
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
竹田 満洲雄 東邦大学, 理学部, 教授 (80011633)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 正 東邦大学, 理学部, 教授 (30171523)
北澤 孝史 東邦大学, 理学部, 助教授 (60246767)
中田 正実 (独)日本原子力研究開発機構, 原子力基礎工学研究部門, 研究員 (60370441)
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Keywords | ウラニル(VI)錯体 / ピリジン錯体 / 大環状錯体 / シッフ塩基錯体 / アセチルアセトン錯体 |
Research Abstract |
窒素配位のネプツニル錯体の電子状態の研究のために,化合物の開発をウラニル(VI)を用いておこなった.[UO_2(acac)(py)]のピリジンの4位に置換基を持つ錯体[UO_2(acac)(4-R-py)]を合成し,構造解析を行なった.置換基としては,既に行なったMeのほかに,Et, NMe_2,CNの単結晶をこの研究で新たに得た.これらの分子構造には基本的な違いは見られなかった.しかし,U-Nの距離がMe(261.4pm)>Et(259,260.3pm)>NMe_2(2.515pm)の順に減少した.この順序は置換基の電子供与能の順に一致しており,ウラニルとピリジン間に共有結合的な相互作用があることを示している.一方U-O(acac)は,234.5(Et)〜236.6pm(NMe_2)で大きな違いは見られなかった.U=0についても,177.8(Me),177.4,173.6(Et),178.0(NMe_2)で有意の違いは見られなかった.これらの^<237>Npメスバウアー測定のためにNp錯体の合成に取りかかっているが,Np(VI)の還元性のために溶媒と反応することがわかった.現在反応条件を検討している. 本研究をとおして,窒素配位錯体のメスバウアーパラメータが酸素配位錯体と異なることが明らかになってきたので,多くの窒素原子を配位した錯体を得る目的で,2,5-ピロールジカルバルデヒドもしくは2,6-ピリジンジカルバルデヒドとジアミンからなる大環状シッフ塩基錯体の開発を行なった.反応は鋳型反応で行なったが,多くの場合難溶性の錯体が得られた.2,5-ピロールジカルバルデヒドと1,3-ジアミノプロパンを用いた錯体については,構造解析を行なうことができた.錯体は窒素6原子がエクアトリアル位を占める8配位錯体であったが,エクアトリアル面はruffle的な変形をしており,平面性が悪かった.U-N(pyr)は245.1pmと[UO_2(acac)(4-NMe_2-py)]よりも短かった.いっぽうU-N(Schiff base)=266.9pmとかなり長くなっていた.U=0は178.3pmで,[UO_2(acac)(4-NMe_2-py)]と違わなかった.
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