2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15550060
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
南 尚嗣 北見工業大学, 機器分析センター, 助教授 (40241426)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八久保 晶弘 北見工業大学, 未利用エネルギー研究センター, 助教授 (50312450)
高橋 信夫 北見工業大学, 工学部, 教授 (20108187)
庄子 仁 北見工業大学, 未利用エネルギー研究センター, 教授 (50201562)
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Keywords | メタンハイドレート / 海底堆積物 / 堆積物間隙水 / オホーツク海 |
Research Abstract |
海底堆積物中メタンハイドレートの定量方法の確立は、メタンハイドレートの産状把握・採掘・資源利用の観点において重要であり、これまで海底擬似反射面測定(BSR音波探査)、堆積物温度、堆積物含水率、間隙水中塩化物イオン濃度測定等による方法が個別に提案されてきたが、定量方法としての正確さに問題があった。そこで本研究では、堆積物中メタンハイドレート定量方法確立のための基礎的知見を得ることを目的に、平成15年度は以下の項目を検討した。すなわち、(1)ロシア国サハリン北東海域でメタンハイドレート含有海底堆積物の採取、(2)採取試料の日本への輸送、(3)堆積物間隙水の分離採取方法の確立、(4)間隙水中硫酸イオン濃度の測定をおこなった。 (1)研究分担者らと共に平成15年8-10月にロシア国サハリン北東オホーツク海域の複数箇所で国際共同調査をおこない、重力コアラーおよび水圧コアラーを用いてメタンハイドレート含有海底堆積物の採取に成功した。(2)メタンハイドレート試料の分解および海底堆積物の変性を防ぐため、それぞれ液体窒素温度および冷蔵温度で北見工業大学への輸送に成功した。(3)堆積物間隙水を分離採取するために、加圧搾り出し機(スクイーザー)を開発した。間隙水の分離採取方法を、スクイーザー及び遠心分離器を用いて、必要時間、必要堆積物量、含水率と採取効率等の観点より比較し、スクイーザー分離の利点を明らかにした。(4)堆積物間隙水中硫酸イオン濃度とメタンハイドレート存在の有無との相関関係を見出した。すなわちメタンハイドレート含有堆積物間隙水中硫酸イオン濃度は、堆積物深度の増加と共に急激に減少したのに対し、メタンハイドレートを含まない堆積物間隙水中硫酸イオン濃度は、堆積物深度数mに渡りゆるやかに減少した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Minami, H.: "Simultaneous Direct Determination of Aluminum, Calcium and Iron in Silicon Carbide and Silicon Nitride Powders by Slurry-Sampling Graphite Furnace AAS"Analytical Sciences. 20. 455-459 (2004)
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[Publications] Zhang, Q.: "Differential determination of trace amounts of As(III) and As(V) in seawater by SS-AAS after preconcentration by coprecipitation with a nickel-pyrrolidine dithiocarbamate complex"Analytica Chimica Acta. 508. 99-105 (2004)
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[Publications] Minami, H.: "Isotope Dilution Analysis of Selenite and Selenate in Natural Water using Microwave-Induced Nitrogen Plasma Mass Spectrometry"Analytical Sciences. 19. 1359-1363 (2003)