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2003 Fiscal Year Annual Research Report

過シュウ酸系化学発光剤の発光強度を高度に増大させる固体媒体の探索と分析への応用

Research Project

Project/Area Number 15550074
Research InstitutionKyushu Institute of Technology

Principal Investigator

吉永 鐵大郎  九州工業大学, 工学部, 助教授 (80128123)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 市村 禎二郎  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (50016169)
Keywords過シュウ酸系化学発光剤 / 発光強度増強 / 固体媒体探索 / 高感度分析
Research Abstract

我々は,ある種の「固体媒体」が,化学発光剤の発光強度を著しく増強させる効果があることを偶然発見したが,その後,種々の「(天然あるいは合成)高分子物質」,「無機系物質」を探索して,幾つかの興味ある固体媒体を見出し報告した。基本的には,化学発光剤に使用される有機系溶媒や水などに溶解しないものを前提として固体媒体を探索してきた。しかしながら,特に,清浄平滑なガラス板(スライドグラスなど)上では,発光強度の増大は見られないため,スライドグラスをブランクの「固体媒体(すなわち,比較のための[基準固体媒体])」として使用しているが,これを微粉砕して,微粒子化すると相対強度が大きく増大したことから,ガラスに含まれる単体無機成分の効果を調べた。その結果,これまで使用してきたシリカ,アルミナなどの代表的酸化物以外の化合物として,酸化ナトリウム(水酸化ナトリウム)が特に大きな増強効果を有することが分かった。この結果から,これまでは除外してきた(溶媒可溶性の有機または無機系の)固体物質も「固体媒体」の候補として広義の対象物質とした。そこで「固体媒体」中の陽イオン種の影響を調べたところ,Naイオンが最も高い増強効果を示した。この結果は,有機塩類以外の無機塩類でも同様であり,金属塩を含む同一系統の化合物群では,Naイオンを含むものが最も高い増強効果を与えることが分かった。また,同一化合物群で複数の置換基を有するものの場合,Naイオンの数が多いほど高い増強効果を示すことも見出した。置換基では,特に,カルボニル基の影響が大きく,立体的な配置によっても発光強度が変化することが分かった。さらにまた,溶媒種の影響も調べ,アルコール系,有機ニトリル系などの溶媒は,置換基の嵩が大きいほど増強効果も高いことが分かった。これらの結果をH2O2の分析に応用し10^<-8>molの検出下限界値を得た。科研費で購入したLumicounterを使用するとさらに10桁の高感度化が達成できた。

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Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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