2004 Fiscal Year Annual Research Report
固体電解質インピーダンストランスデューサを用いた新規なリン酸イオンセンサの構築
Project/Area Number |
15550125
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
清水 陽一 九州工業大学, 工学部, 教授 (20192114)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高瀬 聡子 九州工業大学, 工学部, 教務職員 (60239275)
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Keywords | リン酸イオンセンサ / 固体電解質 / インスピーダンス / 酸化物レセプタ / 環境イオン / 固体電解質トランスデューサ |
Research Abstract |
[1]高イオン導電性固体電解質トランスデューサの設計 固体電解質は、低温で高いイオン導電性を有するNa_3Zr_2Si_2PO_12(NASICON),Na_5RESi_4O_<12>(RE=Y,Nd,Gd : Na^+導電体)を検討した。いずれも水溶性系ゾルゲル法により1000-1050℃でほぼ単相の高密度な焼結体ディスクを合成できた。常温でのイオン導電性特性は、いずれも常温で10^<-3>Scm^<-1>以上であり、特に、RE=Dy,Gd系が高い導電性を示した。また、化学的安定性を湿式侵蝕試験により検討したところ、RE=Dy系が比較的高い化学的安定性を示すことを見出した。 [2]酸化物レセプタの設計とセンサデバイスの特性評価 高イオン検知特性を有するレセプタとして、種々のペロブスカイト型、スピネル型酸化物を検討した。なかでも、LaCoO系と固体電解質を組み合せたデバイスは、常温でインピダンス変化を測定信号とする新規なセンサを構築できることを見出した。また、レセプタの作製法として、高分子錯体前駆体法等により高表面積微分体および薄膜を作製できることが分かった。センサ応答は周波数依存性を示し、特定周波数域では、高いリン酸水素イオン応答特性を示すことがわかった。 [3]界面構造のキャラクタリゼーションと機能物性解析 酸化物/固体電解質界面について、交流インピーダンスアナライザーにより界面やバルクの役割、導電変化機構について解析したところ、本センサは、イオンの界面への拡散が大きな影響を与えているが明らかになった。さらに、原子間力顕微鏡、X線マイクロ分析等により界面構造解析が明らかになるものと期待される。
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Research Products
(4 results)