2003 Fiscal Year Annual Research Report
ナノケミカルレセプター修飾センサーチップを用いる環境ホルモン測定システムの開発
Project/Area Number |
15550130
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Research Institution | Soka University |
Principal Investigator |
久保 いづみ 創価大学, 工学部, 教授 (40214986)
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Keywords | 電気化学センサー / ナノケミカルレセプター / モレキュラーインプリンティング / 膜厚 / センサーチップ / 環境ホルモン |
Research Abstract |
本研究では、モレキュラーインプリントにより作成したナノケミカルレセプターポリマー(MIP)の特性を利用した環境ホルモン・アトラジンの電気化学センサーの構築を目的とした。 MIPにLiClを含浸させたアトラジンセンサーを用いて測定した、アトラジンのCVから-0.8V付近において還元電流が見られ、この還元電流のアトラジン濃度依存が見られた。次にアトラジンセンサーの選択性については、CATとMCC測定対象とし、これらはアトラジンの還元電流と比較して小さい値となったことから、アトラジンセンサーは、充分アトラジンを選択的に測定できるセンサーと考えられる。 さらにチップ化により、微小モニタリングデバイス化できるかを検討した。チップは大きさが1.5mm×13mmの長方形でガラス基盤上にスパッタリングした、ポリイミドで被覆して作用極開口を0.6mm×1.8mmのものを使用した。 より安定した還元電流を得るために、膜厚の制御を行うことにし、スピンコート処理を行った。回転数と膜厚の関係を調べたところ、その膜厚の範囲は13〜65μmだった。回転数を高めるほど、膜厚は薄くなるという結果を得た。 このヤンサーチップでアトラジン濃度1〜10μMにおいて測定を行い、電流値は小さくなったが、還元電流のアトラジン濃度依存性が見られた。 電極面積が小さくても充分に測定が可能だったことから、低濃度での測定を行い、nMオーダーにおいても、その電極応答による濃度依存を測定することができた。検出限界は50nM(10.8ppb)だった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] R.Shoji, T.Takeuchi, I.Kubo: "Atrazine Sensor Based on Molecularly Imprinted Polymer-Modified Gold Electrode"Anal.Chem.. 75(18). 4882-4886 (2003)
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[Publications] Y.Moroi, M.Rusdi, I.Kubo: "Difference in Surface Properties between Insoluble Monolayer and Adsorbed Film from Kinetics of Water Evaporation and Image"J.Phys.Chem.. (in press). (2004)
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[Publications] 小路麗生, 竹内俊文, 鈴木博章, 久保いづみ: "ナノケミカルレセプター修飾電極を用いるアトラジンセンサーの開発"BUNSEKI KAGAKU. 52. 1141-1146 (2003)
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[Publications] Y.Nakane, I.Kubo: "Application to the Endocrine Disrupting Chemicals (EDCs) Sensor of the Cell Membrane Model Complex Immobilized on QCM"Chemical Sensors. 19 Sup.B. 100-102 (2003)