2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15550170
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
木島 正志 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 講師 (70177822)
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Keywords | 共役系高分子 / 炭素化 / 多孔性炭素 / ナノ構造化 / 含窒素炭素 / 電気二重層キャパシタ / 炭素薄膜 |
Research Abstract |
炭素化する共役系高分子として,主鎖に三重結合を有するポリ(フェニレンブタジイニレン)類,ならびポリ(フェニレンエチニレン)類の合成を行い,アルゴン雰囲気下,常圧900℃までのプログラム昇温による炭素化を行った。これらの高分子は,いずれも80%以上の高収率で炭素化することができ,グラファイト結晶子サイズが2nm程度の広がりをもつ炭素であることがわかった。ポリ(フェニレンエチニレン)系のポリマーはブタジイン系のポリマーと比較し,約200℃付近の低温領域における急激な発熱過程を伴う架橋反応がないため炭素化収率は80%程度になるが,大量に炭素化することができる有用な高分子材料であることがわかった。共役系高分子の炭素骨格の種類により,炭素化過程での溶融・軟化挙動に差があり,溶融・軟化性の高いものは,無孔性の炭素となり,逆に低いものはミクロ孔主体の多孔性炭素を生成する。孔性は,炭素化収縮過程で生じるネットワーク炭素中間体の堅さに影響されることがわかった。 溶解性ポリマーからは,キャスト法によるポリマーフィルム化の後炭素化することにより炭素薄膜を作ることができるが,共重合法によりポリマーの骨格の堅さを調整することにより無孔性と多孔性の炭素薄膜を作り分けることができた。一方,上記高分子骨格に窒素などのヘテロ原子を含めることにより,炭素材料中にヘテロ原子を効率よく取り込むことができることがわかった。 上記過程で生成した多孔性炭素を用いて電気化学キャパシタ挙動の検討を行った。ミクロ孔主体の多孔性炭素は孔幅0.7nm以下のウルトラミクロ孔と孔径4nmのメソ孔を適度に含み,特に硫酸水溶液系で高い電気二重層容量を示すことがわかった。有機溶媒系のキャパシタ容量は,ミクロ孔幅が狭いため基本的に高い値にはならない。
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Research Products
(1 results)