2003 Fiscal Year Annual Research Report
スーパーDWDMフォトニックネットワーク用超多チャネル光合分波器の特性向上
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15560028
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
高田 和正 群馬大学, 工学部, 教授 (20359590)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 雄作 群馬大学, 工学部, 助教授 (80357904)
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Keywords | WDM / アレイ導波路型回折格子 / 位相誤差 / 光誘起屈折率変化 / エキシマレーザ / エッチング / 低コヒーレンス光干渉 / 光ネットワークアナライザ |
Research Abstract |
1.AWGの位相調整用金属マスク作製技術の開発 インクジェットプリンタでマスクパターンを作製し、これをレジストシートに複写した後にウェットエッチングする工程により、AWG位相調整用の金属マスクを作製する技術を開発した。後段用25GHz間隔200chAWGの位相調整用金属マスクを本技術で作製し、これをAWGに装着してエキシマレーザを照射した結果、隣接クロストークを-45dBまで低減できることを示した。また、WDMシステムで実用化されている100GHz間隔32チャネルAWGの分散も1ps/nm(3dBバンド幅)以下に低減できることも示した。本技術の特徴は、簡便(作製時間30分)かつ低コスト(従来の1/100以下)で高精度な金属マスクを作製できることである。 2.高分解能光ネットワークアナライザの開発 (1)バランス検波回路の導入:ファイバ干渉計を用いる光ネットワークアナライザでは、1.3μm帯のレーザ光を参照光として用いる。AWGは1.3μm帯においてもシャープな透過バンドを有するので、位相誤差測定には、発振波長をAWGの透過中心波長に一致させるという調整が必要であった。今回、干渉計の出射ポート側に1.3μm用のバランス検波回路を設置することにより、急峻なバンド特性を有するAWGに対しても1.3μm帯波長固定DFBレーザ光を参照光として使用出来ることを示した。この結果、測定ごとに参照光源の波長を調整する必要が無くなり、測定時間の短縮化と装置化の際の低コスト化・信頼性向上が可能となった。 (2)前段AWGの位相誤差:前段AWGは広いフリースペクトルレンジ(FSR)を有するため、1.1〜1.6μm波長域をカバーする白色光源を使用しなければ、位相誤差を測定できないと考えられてきた。今回、FSRだけ離れた二つの透過バンドだけをカバーする光源を用いれば位相誤差を測定できることを理論的に示した。さらに、1.3と1.5μm帯のLED光をカプラで合波させた光源とバルク型マッハ・ツェンダ干渉計を使用して、前段AWGの位相誤差を0.1radの精度で測定することに成功した。現在、測定した位相誤差データから位相調整用の金属マスクを作製しており、全ポートのクロストークおよびサイドローブの低減を行なう予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 高田和正: "Analysis of polarization dependence of optical low coherence reflectometry using an active Faraday rotator"Journal of Lightwave Technology. Vol.21. 2916-2922 (2003)
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[Publications] 高田和正, 阿部淳: "UV Trimming of AWG Devices"Proc. of topical meeting of Bragg grating, photosensitivity and polling in glass waveguides (BGPP 2003), TuA1. 175-177 (2003)
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[Publications] 天田学, 佐藤伸一, 高田和正: "1.3μm帯波長固定DFBレーザを参照光源とするAWG位相誤差測定系"2004電子情報通信学会総合大会(2004年3月). C-3-85. 259-259 (2004)
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[Publications] 高田義崇, 横田暁, 佐藤伸一, 高田和正: "インクジェットプリンタを用いたAWG位相誤差トリミング用金属マスクの作製"2004電子情報通信学会総合大会(2004年3月). C-3-86. 260-260 (2004)