2003 Fiscal Year Annual Research Report
非線形方程式の解法の研究とその実用ソフトウエアの開発
Project/Area Number |
15560049
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
櫻井 鉄也 筑波大学, 電子・情報工学系, 助教授 (60187086)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 智博 山梨大学, 工学部, 助手 (70235977)
杉浦 洋 名古屋大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (60154465)
北川 高嗣 筑波大学, 電子・情報工学系, 教授 (60153095)
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Keywords | 非線形方程式 / 反復解法 / 精度保証 / 実用ソフトウェア |
Research Abstract |
平成15年度は非線形方程式の解法とそのソフトウェアについて以下の研究成果を得た。 (1)海外研究協力者の一人であるPetkovic教授を筑波大学に招聘し、多項式の解を求める同時反復解法について研究打ち合わせを行った。高次の反復解法を導出する方法に関して新しい手法を得た。さらに、Petkovic教授と共同で行ってきた解析関数に対する同時反復解法について論文発表を行った。 (2)固有値解法を利用した代数方程式の解法において、従来手法では問題となっていた重複解に対してその重心を高精度に求める方法の提案をした。また、多倍長演算と倍精度演算を計算量に応じて組み合わせることで、高速に高い精度で解を得る方法を提案した。さらに、実用ソフトウェアを開発するための調査を行い、級数展開を精度保証付きで行い、解析性の判定を行うソフトを実装した。 (3)海外研究協力者の一人であるVan Barel教授、およびDr.Kravanjaと解析関数の零点を求める方法の誤差解析を行い、これに関する論文発表をした。さらにHankel行列によって構成される一般化固有値問題に対する精密な誤差解析を行い、これを零点を求める方法に適用した。 (4)解析関数の零点を求める方法を固有値問題に応用し、大規模な一般化固有値問題を目的とする領域内の固有値のみに対応した小規模な非線形問題に変換して固有値を求める解法を提案した。高い並列性を持つ方法の特徴を利用して、並列環境向きの解法を提案し、グリッド環境向きリモート呼び出し手続き言語を用いて実装した。
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Research Products
(9 results)
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[Publications] 牛 暁明: "解析関数の多項式因子を求める精度保証付き解法"日本応用数理学会論文誌. (発表予定).
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[Publications] M.S.Petkovic: "Family of simultaneous methals of Hansen-Patrick's type"Applied Numerical Mathematics. (発表予定).
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[Publications] 櫻井 鉄也: "大規模一般化固有値問題の並列解法"応用数理. 13・4. 10 (2003)
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[Publications] P.Kravanja: "A perturbation result for generalized eigen value problems and its application to error estimation in a guadrature method for computing zero of analytic functions"J.Comput.Appl.Math. 161・2. 9 (2003)
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[Publications] P.Kravanja: "Error analysis of a derivative-free algorithun for computing zeros of holomorphis functions"Computing. 70. 13 (2003)
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[Publications] 牛 暁明: "固有値解法による代数方程式の重根を求める方法"日本応用数理学会論文誌. 13・4. 8 (2003)
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[Publications] T.Sakurai: "A projection method for generalized eigenoalue problem"J.Comput.Appl.Math.. 159. 10 (2003)
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[Publications] X.Nin: "A method for finding the zeros of polynomials using a companion matrix"Japan J.Indust.Appl.Math.. 20. 8 (2003)
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[Publications] T.Sakurai: "An error analysis of two related guadrature methods for computing zeros of analytic functions"J.Comput.Appl.Math.. 152. 14 (2003)